台湾プロ野球・台鋼ホークスを取材したドキュメンタリー「情熱棒球」が公開 関西大と台湾の学生が共同制作

杉田 康人 杉田 康人
劉東洋GMへのインタビュー風景
劉東洋GMへのインタビュー風景

 台湾プロ野球に2022年参入した新球団「台鋼ホークス」を取材したドキュメンタリー映画「情熱棒球」がこのほど完成し、大阪府吹田市の関西大千里山キャンパスで15日、上映会が行われた。

 同球団GM(ゼネラルマネジャー)の劉東洋氏(48)が関西大大学院を修了した縁で、同大社会学部メディア専攻の学生と台湾の国立屏東大の学生が共同制作した。

 34分間のドキュメンタリー作品で、台湾の高雄市を本拠地にする同球団のファン開拓の工夫や、直面した困難に立ち向かう劉氏の姿が記録されている。YouTubeチャンネル「関西大学ドキュメンタリー劇場」で公開される。

 上映会後には、劉氏や関西大野球部前監督の早瀬万豊氏(66)、同作を制作した学生のひとり、溝淵千夏さん(22)らによる日台の野球や文化の違い、交流の歴史などについて話し合うシンポジウムが開かれた。

 南海ホークスについての著書などで知られ、日台の野球の関係を繋ぐ人物の研究をする同大社会学部の永井良和教授(64)は「台湾の人たちって日本大好きなところがあって、片思いラブレターを私たちは受け取ったっていう感じがあります。でも、日本が台湾に、台湾球界にどれくらいのことを返せてるかっていうと、非常に心もとないところがある。戦後、台湾の方がいなかったら日本のプロ野球の復活ももっと遅れていた」と指摘した。

 「台湾から、私たちが受け取ったものっていうものを大事にしたい。映画を作ってくれた(制作)チームの皆さん、主役になった劉東洋さん。そういう人たちが台湾と日本の関係、野球を通じて、アジアの関係をどうするかっていうところに関心を持ってくださったのは、非常に心強い」と評した。

 劉氏は「現場の責任者としての思いが、いろいろ出てきた。楽しいとか苦労とか、つらいところとか。それを全部思い出して、感動しました。新球団として、ゼロからどうやってここまで成長してきたのか、スタッフの努力でここまで来たっていう過程を感じて欲しい」と呼びかけた。

 溝淵さんは「劉GMの挑戦。すごく弱いチームでも、劉GMがすごく情熱を注いでいる。もっともっと強くなっていってほしいし、その成長を見てほしいし、これからも期待して欲しいっていうことを伝えたい」と思いを語った。

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース