シャネルのクリエイティブ・ディレクターだったデザイナーのカール・ラガーフェルド氏の遺品がオークションで総額110万ユーロ(約1億7500万円)で落札された。ディオールのジャケットやジーンズ、ヒルディッチ&キーのシャツ、マサロのブーツ、スケッチなどカール氏の私物がサザビーズのオークションに出品、予想価格を大幅に上回るかたちとなった。
2019年にすい臓がんの合併症で85歳で亡くなったカール氏、所有していたドイツの名窯マイセンの磁器皿24枚セットは予想価格の127倍以上となる10万2000ユーロ(約1620万円)、愛用していたシャネルのフィンガーレスの手袋とコースのドライビングミトン1つのセットは予想価格のおよそ20倍となる5760ユーロ(約92万円)で落札された。
他にも「バズとカールと白いドレス」「ラ・ヴィクトワール・ド・ジャンニ」と題された直筆のスケッチがそれぞれ2万4000ユーロ(約380万円)、6万ユーロ(約950万円)の価格で競り落とされた。
シャネルのクリエイティブ・ディレクターを務めたカール氏の私物としては2023年に、同ブランドの創業者ガブリエル・ココ・シャネルが大切にしていたコロマンデル屏風を模したレザージュの刺繍入りのイブニングコートが31万2000ユーロ(約4960万円)で落札され話題となっていた。
今回のオークションについてサザビーズ・パリのピエール・モテス副社長は、「カール・ラガーフェルドの魔法は未だ健在です」とコメントしている。