NHK福井放送局の契約キャスターから昨年4月にテレビ大阪へ移籍したばかりの上原美穂アナウンサーがこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。番組で共演する俳優・三田村邦彦に抱いていた印象、理想のアナウンサー像などについて語った。
地元・大阪に帰りたい気持ちが強くなり、NHK福井放送局で3年を過ごした後、テレビ大阪に移籍する形で戻ってきた。福井ではほとんど出ることがなかった関西弁が、つい出てしまうことある。「ニュースを読んでいるときはないんですけど、フリートークになったときは気をつけようと」。慣れ親しんだ言葉が、ふと口をついてしまうようだ。
入社早々から同局の人気ロケ番組「おとな旅あるき旅」(土曜、午後6・30)を担当。共演する俳優の三田村邦彦は、会う前に抱いていた近寄りがたい印象と全く違った。「お堅いというか、必殺仕事人のイメージがあったんですけど、そんなことはなくて。われわれに対してはもちろん、スタッフさんや街で出会う方にも気さくで。本当に率先して場を和ませてくる方なので」。ロケ先では店の人と話し込むこともあるという。
関西に戻ってから改めてロケ取材で思ったことがあった。「人との距離が近いのがいいところですね。福井の方はどちらかというとシャイな方が多いので、入り込んでいけば、すごく仲良くなれるんですけど、関西の方は『初めまして』でも、前から知っているように話してくださるので」。人の気質の違いを肌で感じながら、仕事を楽しんでいる。
やりたいこともいろいろだ。「自分の足で取材に行って何かを企画するのは、まだできていないので、これからは、そういうのもやって行きたいと思います」。NHK時代には自ら企画をして、取材に出向き、収録、編集作業をして放送することもあった。今は全てを一人でこなすことはないが、企画を立てて番組をつくりたい気持ちは強い。
ロケではお酒を飲む機会もあるが、プライベートでは飲むのは週末くらい。「たしなむ程度と言いたいんですけど、強いかどうかは別にして好きですね。ビールから入って、ハイボール、またビールに戻って日本酒に行くとか」。酒豪のようで、酔って乱れることはないという。
SNSで情報を積極的に発信。ポジティブな意見だけでなく、ネガティブな声もある。「気にはならないです。ならないようにしているのかもしれませんが…。正直、シュンとすることもあります。でも、温かいコメントが多いので」。エゴサーチは怖くてしないというが、妹が調べて伝えに来るそうで「仲はいいんですけど、本当に(それが)嫌で」と苦笑いを浮かべた。
目標とするのは日本テレビの水卜麻美アナウンサー。「定番かも知れないですけど…。おいしそうに食べられますし、語彙力の幅も広い方だと思います。それに細かい所に目が届いたり、芸人さんとの絡みもお上手だったりと思うので」。自分が求めているものを持っていると感じている。
「表現の幅を増やしたいです。食リポもたくさんあるので、どうやったら、おいしい物をよりおいしく伝えられるかという。経験だけじゃ入って来なくて、自分から身につけていかないと…。新聞や小説とかはできるだけ読むようにはしているんですけど。どうやったら増やせるんですかねえ」。自分が求める理想のアナウンサー像に向かって、これからも精進を重ねていく。
◆上原美穂(うえはら・みほ)1998年6月27日生まれ、大阪府出身。26歳。奈良学園大卒業後、21年4月にNHK福井放送局へ契約キャスターとして入局。23年3月末で同局を退社し24年4月にテレビ大阪へ移籍。「やさしいニュース」(月~金曜、午後5・00)「おとな旅あるき旅」(土曜、午後6・30)「発見‼”食”遺産」(日曜・午後12・29)などを担当。