元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂が２０日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演。１９日９８歳で死去した、読売新聞グループ本社代表取締役主筆で、プロ野球巨人のオーナーなどを務めた渡辺恒雄さんとの思い出を語った。
渡辺さんと親交があった一茂は「政治記者として、ジャーナリストとして社会にこれだけ影響を与えた方っていないんじゃないかなっていうふうに思います。愛国者であり、今後の日本を常に憂う最大の方だったとじゃないですか。憂う思いだけではなく行動が伴なえる方は、本当にいなかったと思います」と語った。
２００６年にテレビ朝日の番組で渡辺さんにインタビューするなどした一茂だが、思い出話として挙げたのが、２００４年に父の長嶋茂雄氏が脳梗塞で倒れた直後の初対面だった。
「倒れた直後ぐらいに、ある人物が長嶋茂雄の…、当時アテネオリンピックの時で父が日本代表の指揮を振るうことが決まっていました。倒れたことで、長嶋茂雄以外の人間を監督にしようと画策した人間がいたんですね。ボクはそれを聞いて、今後の父の耳に入ると病気を治すというモチベーションにもかかわってきますし。倒れたのは３月ですが、８月にアテネですが、“そこまでは何とか行きたい”と父から聞いていたので、そのことを断固として反対しなきゃいけないと思って読売本社へ行ったのが初めてで。そのときに渡辺さんに初めてお会いしたんですね。ある方が星野さんにしよう、長嶋茂雄ではなくて、ということで動いていたのを聞いて。“主筆、それはいかがなものでしょうか？ボクは家族としては絶対許せません”ということを言った」と渡辺さんに直談判したことを明かした。
「３時間後に電話がかかってきて、（渡辺さんが）“そういうことはもう決してないから”と。そこは凄く感謝していますし、その後、残念ながら父はアテネの地を踏むことはできなかったんですが、そういうところからお付き合いが始まって何度かいろんなお話をさせて頂いて」と振り返った。最後に「長嶋家が今あるのは本当に主筆のお陰ですから、心からご冥福をお祈り申し上げたいと思います」と悼んでいた。
