日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事(49)が12日、大阪市内で会見し、同党代表選(17日告示、12月1日投開票)への出馬を正式表明した。
吉村氏は「日本維新の会の存在意義、国政政党としての日本維新の会のパーパス、存在意義が揺らいでいるのではないか、見えにくくなっているのではないか、という思いを持っている。私自身が考える日本維新の会が、果たしてどういうものかを一般党員、有権者にお伝えしたい」として、代表選で同党の存在意義や必要性を訴えていきたいとした。
同党の目指すべき方向性や存在意義を、吉村氏は3点に整理したとして【1】次世代のための政党【2】道州制を実現する政党【3】永田町の文化を変える政党、を挙げた。「それぞれの3つのパーパス、存在意義をもう一回確認したい。ここを訴えていきたいと思う」と強調した。
記者団から、吉村氏が日本維新の会新代表に選ばれた場合、大阪府知事を続けるかどうかを問われ「当然です。僕に投票してくれた人の期待に応えるべく、政治家として知事の任期、役割は全うします」とした。吉村氏は、2023年4月9日投開票の同知事選で再選。任期は2027年まである。
吉村氏は「地方の政治家が国政政党の代表になるってのは、他の政党じゃありえない。そんな政党が日本にひとつぐらいあってもいい。地方分権とか地方創生とか言ってるんだから。地方の政治家が国政政党の代表になるというのは、あってもいいんじゃないですか」と、大阪府知事と日本維新の会の代表を兼務するとした。
同党の目指す方向や存在意義の一つとして、永田町の文化を変える政党を挙げた吉村氏は「永田町で党首会談とか立派なイスで、いつも同じシーンであるじゃないですか。あれ、必要あんのかなって僕は思ってるんですよ。もう、リモートでいいじゃないですか。ここ(大阪)からリモートで国会につないで、やったらいいんじゃない?って思うんです」と、党首会談などをリモートで行う考えを示した。
さらに「党首会談、党首会議もリモートでいいんじゃないですか。だって、社会ではリモートで会議をやっている。永田町文化を変える一つです。物理的制約はそこまでない」と、兼務は十分可能だとした。
維新代表選には吉村氏のほか、空本誠喜衆院議員(60)、元神奈川県知事の松沢成文(しげふみ)参院議員(66)が立候補を表明している。