サッカーフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(PSG)で活躍中のイ・ガンイン選手(23)が、人種差別を受けたと、韓国メディアが報じた。
最近、X(旧ツイッター)であるサッカーファンが、PSG練習場として明示された場所で、通りすがりの選手と一人ずつハイタッチをし、イ・ガンイン選手の番になると「行こう!中国人(Allez mon Chinois)」と叫ぶ様子が収められた映像をアップした。該当映像は、現地時間25日に公開練習の際、撮影されたものとみられている。
韓国メディアインサイトは、“Chino”とは中国人という意味で、欧米圏ではアジア人を中国人と呼ぶことは、東洋人に対する人種差別発言だと説明した。
この投稿には「イ・ガンインは中国人じゃない、韓国人だ」「イ・ガンインを尊重しろ!」「練習場で人種差別が起きるなんて、衝撃的だ」などのコメントがつけられている。
フランスの現地メディアも、映像のサッカーファンの行動を非難。サッカー専門誌「Onze Mondial」は「イ・ガンインが練習途中に、PSGファンから人種差別的な侮辱を受けた。サッカーで容認できない、嫌悪感のある行動」と一蹴した。また、フランス日刊紙「Ouest-France」は、「イ・ガンインを中国人と呼ぶファンが現れた。PSGファンの怒りを買う事件」と指摘している。
イ・ガンイン選手がヨーロッパで人種差別を受けたのは、今回が初めてではない。スペインのラリーガ・マジョルカに所属していた2023年5月、所属チームの指揮官だったハビエル・アギーレ監督から“Chino”と呼ばれている映像が拡散され、物議を醸した。
2021年には、あるユーチューバーとのインタビューで「スペインでは、東洋系の人を見ると“Chino”と呼ぶ」と、人種差別に対する苦悩を直接告白していた。