関西テレビ(カンテレ)の秦令欧奈アナウンサーがこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。今年4月に入社するやTikTokでバズるなど、イケメンアナとしてテレビだけでなくネットでも注目されている彼が、アナウンサーになったきっかけ、日々の仕事ぶりについて語った。
イケメンアナと話題になっていることについては「めっちゃうれしいです。もう、素直にそう思っていただけたら」と照れ笑いしながら、俳優の千葉雄大似との評判には「誰かに似ていると言われると、申し訳ないじゃないですか」と恐縮していた。エゴサーチは「怖いので」としないようにしているが、自社のYouTubeチャンネルで配信される出演番組などのコメント欄はチェックする。「やっぱり気になるので」と視聴者の声に耳を傾ける。
アナウンサーになったきっかけは、自分のコンプレックスを克服することだった。「正直に言うと昔からアナウンサーになりたかったタイプではなく…。小学生の頃から大学生の頃まで、人前で発表する機会があるときに、信じられないほど声が震えちゃうのがめちゃくちゃイヤで」。普段は楽しく明るいキャラだけに、友人にバレるのも恥ずかしい。就職活動をするにあたり、このままでは面接官の前でうまくしゃべられるのかと悩んでいた末、話し方をうまくなりたいと、大学2年生の冬にアナウンスクールの門を叩いた。
スクールに通っているうちに、コンプレックスもなくなってきた。「めちゃくちゃうれしくて…。人前でしゃべるのが普通の人もいると思うんですけど、僕にしてみれば、その喜びが3倍にも4倍にも5倍にも感じられて」。人前で話すことの喜びや楽しさを感じ、就職活動の中でも最も早い部類に入るアナウンサー試験にチャレンジすることに決め、縁あって関西テレビに入社することになった。
入社して半年が過ぎた。ニュース番組で中継を担当することが多く、情報を伝えることのやりがい、充実感を味わいながらも「今やっている仕事、全部がワースト1というか…」と反省ばかり。最近では来年4月に開幕する大阪・関西万博の会場からの中継が最悪だったという。「噛みまくりで。(リハーサルでは)何回もスムーズに行っても、本番になると緊張してしまって」。頭の中が真っ白になった。「ちゃんと伝えないといけないのに、つっかえるだけでそっちに(視聴者の)目が行ってしまう。何とかなるんですけど、(視聴者に)内容が入っていかない…」。もどかしく、悔しさが募っていった。台風中継で言い間違いをしてしまい、打ちひしがれたこともあった。
先輩アナからは多くのアドバイスをもらう。「原稿を丸暗記するよりも、ポイントポイントを押さえた方が、どんなときでも処理しやすいとか、自分の頭の中もクリアになるよと助言もいただきました。あとは口癖とか…。『~だと思います』、『~していこうと思います』とか、つなぎの言葉で『ということで』とか、僕はいっぱい使ってしまうので…。『~なので』を『~ですから』に変えた方がいいとか、たくさん」。出演した番組は自宅に帰って見返し、次への糧にしている。
同局のドラマ「モンスター」にアナウンサー役でチラッと出演。「いつもよりは緊張しなかったです。ニュースは一発じゃないといけないですけど、何回も取り直していいと言われたので」。NGは5回ほどあったそうだが、ドラマのオファーがあれば出演したい気持ちはある。「もし、次に出られるとしたら、ぜいたくな話なんですけど、アナウンサー役でヘリコプターからリポートしたいですね。ハハハ」と豪快に笑った。
同期入社のアナウンサーは田中友梨奈と2人。「結構、田中はできるんですよ。賢いと言いますか、肝も据わっていますね」と自分とは対照的に感じているようで、「そういうのと比べる自分がいます」と大いに刺激を受けている。笑顔の裏で劣等感にさいなまれながらも日々奮闘している。
◆秦令欧奈(はだ・れおな)2000年7月13日生まれ、24歳。東京都出身。慶応大学卒業後、2024年4月関西テレビ入社。「newsランナー」(月~金曜、16時45分)、「シネマトリップ!」(土曜、10時25分)、「モモコのOH!ソレ!み~よ!」(土曜、13時59分)などに出演。