飲酒運転防止にも 純アルコール量と分解時間が把握できる厚労省ツール「アルコールウォッチ」を使ってみた

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飲み会で深酒をしてしまった次の日は、「昨日も飲みすぎてしまった…」と朝から後悔してしまうことがあるだろう。二日酔いの朝を迎えて「次は飲みすぎないように気を付けよう」と思っても、乾杯の瞬間にその気持ちは薄れてしまい、また飲んでしまう。

このような人はWebツール「アルコールウォッチ」を活用してみてはどうだろうか。このツールは厚生労働省が2024年9月20日にリリースしたもので、飲んだお酒の種類と量を選択すれば、純アルコール量と分解時間を把握することができる。もともとは依存症の理解を深めるための普及啓発事業としてリリースされたツールだが、依存症でない人にとっても有効だろう。分解時間が把握できれば運転や翌日の仕事など、飲酒後の行動の判断につながる。

そこで実際に筆者が「アルコールウォッチ」を利用してみて、どのような結果になるかをレポートする。

「アルコールウォッチ」の使用方法は簡単だ。専用ページにアクセスして、飲んだお酒をドラッグ&ドロップで所定の棚に並べるだけ。選べるお酒はビール、酎ハイ、ハイボール、ワイン、日本酒、焼酎、ウィスキーと多岐にわたる。

筆者が先日の飲み会で飲んだお酒の種類と量を選択し「計算する」を選択すると「あなたが飲んだ純アルコール量は143.2 グラム」と表示された。合わせて「分解時間の目安は飲み終えてから 35時間48分 この間の運転はやめましょう」とも表示され、飲酒の影響範囲が理解できる。まさか分解にこんなに時間がかかるほど飲んでしまっていたのかと驚かされた。

「アルコールウォッチ」では、10グラムの純アルコールが体から排出されるのに約2.5時間かかるという計算式が使用されている。これはあくまで平均的な値であり、実際には個人差があることに注意しなければならない。

同ツールを使用して感じたのは、運転を避けた方がいい時間が明確に示されることで、飲酒量をセーブすることにつながる点だ。筆者の結果は驚くべきものだったが、缶ビール1本だけでも分解されるのに3時間30分が必要だと知れば、「ちょっと飲んだだけだから大丈夫」などという危険な考えを抑制できるだろう。

また「自分は大丈夫」と思っていても、依存症になってしまうこともある。本ツールを使えば自分の飲酒パターンを客観的に見ることができるため、依存症のリスクに気づくきっかけにもなる。

「アルコールウォッチ」は私たちのアルコール摂取を「見える化」する便利なツールだ。40代や50代の人にとっては健康管理の一環として、また若い世代への良き指導者として、このツールを活用する価値は大きい。

日々の飲酒習慣がある人は、一度このツールを使ってみることをおすすめする。純アルコール量と分解時間を知ることで、自分の飲酒パターンを見直すきっかけになるだろう。健康的な飲酒習慣を身につけることは、長期的な健康維持につながる重要な一歩である。

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