「メンタルが不調なのでクリニックに行きたいけど予約がとれない」「花粉症の薬が欲しいだけなのに病院で長時間待つのがつらい」など、忙しい現代人にとって混んでいる病院を利用するのは困難だ。
せっかく仕事の都合をつけて病院に行っても、予想以上に待たされることになって疲れてしまうという人もいるだろう。数分の診察のために有給休暇を取得することもあり、効率が悪い。
この問題の解決策のひとつがオンライン診療だ。専用のアプリを使って予約し、自宅からでも診察が受けられる。ただ使用したことがない人からすると「オンラインで診断なんて本当にできるの?」と不安に感じるだろう。そこで実際に花粉症の時期に利用した筆者が、オンライン診療についてレポートする。
筆者が使用したオンライン診療アプリは「デジスマ診察券」だ。利用方法は簡単で、アプリをダウンロードして基本情報など必要な情報を登録するだけである。利用したいクリニックのサイトにあるQRコードを読み込むと初回予約ができる。
診察内容によっては事前に問診回答が求められる。今回は花粉症の診察だったので、症状や過去の投薬についてなど記述した。治療内容によっては写真を撮影して送付することもできる。皮膚の疾患や、外傷についても医師の判断を仰ぐことが可能だ。
予約の受付は24時間365日対応しているので、症状に気が付いた時にすぐに予約できるのは便利だ。
予約時間が近づくと、アプリを起動して待機しておくようメッセージが入る。混み具合によって時間が前後することもあるが、それでも実際に来院した時ほどは待たされない。遅れる場合にも事前に連絡が入るため、予定の調整を行いやすい。
診察はアプリ上のビデオ通話でおこなわれる。ビデオ通話が接続された後は、医師からの質問に答えて診察は終了。医師とのやり取りで処方せんが作成され、後は薬局で薬を購入するだけだ。事前に薬局を登録しておけば、処方せんが直接薬局にFAXで送付してもらうことも可能なのだ。タイミングを見計らって薬局に行けば、ほとんど待ち時間がなく薬を受け取れる。
クリニックにもよるが土日や遅い時間まで診察しているので、仕事が終わった後や休みの日でも利用できる。わざわざ通院のために有給休暇をとる必要もない。
もちろん症状や病気の種類によってはオンライン診療では対応できないこともある。検査が必要であれば、別の病院に行く必要もあるだろう。それでも気になる症状や病気の兆候を感じたら、オンライン診療を早めに受診することをおすすめする。素人判断を避けて、専門家に頼ればいち早く解決できるだろう。