国民民主党の榛葉(しんば)賀津也幹事長(57)が4日、同日の石破茂首相(67)の所信表明演説後の定例会見で「総理が総裁選の時に訴えた目玉政策が入っていなかった。決選投票をともに戦われた高市早苗先生にも、大変失礼だと思いますよ」と猛批判した。
石破氏が自民党総裁選で訴えたアジア版NATO(北大西洋条約機構)や日米地位協定の改定への言及がなく、選択的夫婦別姓制度導入には触れなかったことに「こういうものに期待して石破さんに投票していた自民党員や党友の皆さんは、約束が違うって話じゃないですかね」と疑問を投げかけた。
榛葉氏は「自分自身が総裁選で訴えて、曲がりなりにも逆転勝ちとはいえ勝ったんだから。きちっと所信表明に入れるべき」と語気を強める。総裁選ですぐに解散総選挙を主張した小泉進次郎氏(43)に対し、予算委員会を開くべきだと強調した石破氏の〝変節〟に「自民党を変えるどころか、古い自民党に完全に取り込まれている。石破さんがもう、すぐ変わっちゃった」と指摘した。
「オウンゴールの連発。かつてブーメランは立憲民主党の専売特許と言われた時はありましたが、石破さんはすべてブーメラン。総裁選のライバルに、ルールを守れと言ったら、自分がルールを守らなかったり」と、ヒートアップした。
榛葉氏が幼少時に読んでいた漫画「北斗の拳」の主人公・ケンシロウの名セリフ「お前はもう死んでいる」を引き合いに出し「石破さんもう終わっているんじゃないの?厳しいけど。『石破はもう終わっている』って。予算委員会開かないって言うんだよ。考えられますか…」と言い放つ。「何も聞かずに選挙やるのは石破茂じゃなくて〝石破逃げる〟だ。逃げないでしっかりと議論してほしい」と迫った。