今年も大量発生中のカメムシ。猛暑や、餌となるヒノキの実の豊作が原因とされている。特に秋に遭遇する機会が多く、外敵から身を守るために出す悪臭のため、駆除の難しさに頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。カメムシの大量飛来に備え、害虫駆除など総合衛生管理を行うイカリ消毒株式会社(東京都渋谷区)の林原毅一郎さんに話を聞いた。
――カメムシ発生シーズンはいつからいつまで?
林原:実は一般的にカメムシと呼ばれる仲間は、日本に1200種以上いるとされていて、年中いずれかの種類は見ることができます。お家の周りで話題になる種類は、植物の果実を餌にする、果樹性のもの。春から夏にかけて畑や森林で、卵から幼虫になります。これらが成⾍になり、越冬のために秋ごろから冬にかけて分散し、一部がお家に飛来します。越冬を終え、活動を開始する春先にも見かけます。
――対策は?
林原:お家周りに集まる種類は夜間に光に集まるようです。蛍光灯よりもLEDのほうが集まりにくいと言われています。さらに、窓枠などにカメムシ用の殺虫剤をしっかりと散布し、洗濯物干しにはベランダ用のカメムシ忌避剤をご使用ください。
臭いは、刺激を与えると出すのでなるべく触れないようにするか、刺激しないようにそっと手のひらにのせれば臭いは出しません。
――オススメの臭くならない駆除方法は?
林原:刺激があれば臭いを出すので、ペットボトルや牛乳パックで作った捕獲スコップで手に触れないようにして捕獲します。
――毎年大量発生と言われていますが…。
林原:北海道や東北など冬が厳しい地域は、毎年秋ごろにおびただしい数のカメムシやテントウムシが飛来します。瞬く間に壁一面がカメムシ、テントウムシに覆われるほどです。この状況がホテルなどの宿泊施設で起こり、集まったカメムシ、テントウムシが施設内に侵入すると利用者からの苦情につながり大問題になります。
このような施設向けの対策は大掛かりな作業になるので、是非、弊社のような専門業者に相談していただきたいです。
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SNSには「開けたばかりの缶ビールにホールインワンされた経験がある」「網戸に30匹以上ついている」「靴下に忍び込んでいるのに気づかず履いてしまう!」など、衝撃的な被害が投稿されている。もしカメムシの匂いが付いてしまったら、クレンジングオイルやアルコールをなじませた後、石鹸などで洗うのがオススメだそう。上手に対策し、備えていきたい。
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