インディーズ(自主製作)映画「侍タイムスリッパー」が全国区の大ヒット作となって注目されている。8月中旬から都内1館のみの公開だったが、X(旧ツイッター)などSNSでの〝クチコミ〟で話題になり、9月には全国で拡大上映されている。芸人でコラムニストのなべやかんはコミュニティFMでMCを務める冠番組に同作の主要キャストをゲストに迎えた。1980年代を代表する〝国民的朝ドラ〟でデビューしたベテラン俳優が語ったエピソードの一部を紹介し、なべも同作の魅力を指摘した。
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エフエム世田谷『なべやかんのブヒブヒスパークタイム』(木曜23時。ネット局は土曜27時)に現在話題沸騰中の映画『侍タイムスリッパー』で主人公のライバル、冨家ノリマサさんがゲスト出演した。
池袋シネマ・ロサ1館で『侍タイムスリッパー』は始まり、クチコミが広がるとXのタイムラインにバンバン上がるようになり、現在では「全国139館拡大上映決定」となった、お化け映画だ!
番組では、冨家さんのデビュー作(1983年度放送のNHK連続テレビ小説)『おしん』の話題から始まり、田中裕子さんに優しくしてもらい、色んな事を学んだと、良い思い出を語った。すると、やかんから「現場で先輩のイビリはなかったですか?」と意味深な質問が飛び出すと「それは物語の中だけです」と終始和ませた。
そんな冨家さんも大舞台で芝居のセリフを忘れた大ベテラン女優からキラーパスを投げられた経験があったようだ。「セリフをお忘れになられたのですよ。そうしたら僕の方を見て、『ね〜』って言うのです。「え?』って思ったら、また、『ね〜』って言われて、僕がセリフを忘れたとお客さんに思われました」とベテランの誤魔化し方を披露すると、やかんも番組アシスタントの荻野真理&三平×2も「舞台って怖い〜」と悲鳴を上げた!
そして、話題作の撮影現場の話題に。現場の雰囲気を質問されると「ラストシーンで主人公と剣を交える撮影では本番が始まる前から周囲が本物の勝負が始まるような空気感に変わりました。本番はまさに真剣勝負のようになっていました」と劇中さながらの熱い語りをした。
そして、この作品がまだ終わらず、追撮(※追加撮影)が続いている事も語ると、同作品ファンのやかんも「新たなデレクターズカットが観られるのですね?」と大興奮。
やかん目線でこの映画をどう観たのか?「その他大勢の斬られ役からスターの地位にたどり着くジャパニーズドリームなので、夢がありますね。クライマックスは侍の戦いというより、役者同士の役者魂対決。どちらの役者魂が強烈か、そんな戦いに見えました」。それを伝えると、冨家さんはニンマリ。こういった役者たちの戦いを池袋シネマ・ロサの館主か感じ、それが伝染し、全国展開になったのだろう。
さらに、10月11日から冨家さん主演映画『最後の乗客』が公開される。東日本大震災で被災された家族の物語にファンタジーを交えた作品で、その話題になると、自身が肌で感じた被災地への想いがよみがえり、目に涙を溜めていた。
「ブヒスパ」放送日は10月3日。