落語家の桂米丸さん(かつら・よねまる、本名・須川勇)が1日、老衰のため都内の病院で死去したことが5日、分かった。落語芸術協会の公式サイトで発表された。99歳。神奈川県横浜市出身。葬儀は4日に近親者にて執り行われた。
同サイトは「令和6年8月1日(木)午後4時45分、当協会最高顧問 四代目桂米丸(本名:須川勇)が老衰のため、都内の病院にて逝去しました」と訃報を伝えた。
米丸さんは1925年4月6日生まれ。46年に五代目古今亭今輔に入門し、49年には四代目桂米丸を襲名した。同サイトは「大正生まれで現役最高齢、終戦直後新作派の古今亭今輔門下に入門し、新作落語一筋を貫いた落語家でした」と半生をつづった。新作落語の創作を続けた一方で、中京テレビ「お笑いマンガ道場」や日本テレビ系「お笑いスター誕生!!」などテレビ番組でも人気に。「落語界で大いに売れるとともに、テレビ黎明期、開局と共にテレビスターとしても売れに売れ続け、広くお茶の間に愛された師匠でした」と記した。
故・桂歌丸さんや桂米助をはじめとする弟子を育て、落語芸術協会の精神的支柱として後進の指導に携わり続けた。92年に紫綬褒章、98年に勲四等旭日小綬章を受章している。
新型コロナウイルス感染症の流行後は寄席出演を控えていたが、電話で元気な声を聞かせてくれることも多かったという。寄席定席の最後の高座は2019年9月下席新宿末廣亭。寄席復帰を模索する中での訃報となった。