立憲民主党の泉健太代表(50)が2日、国会内での定例会見で、次期衆院選愛知15区の同党公認候補に、元埼玉県川口市議の小山千帆氏(49)が内定したことについて経緯を説明した。
小山氏は、2023年6月に川口市議会に提出され、可決された在日クルド人を念頭にした「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」に賛成した。
立民の大串博志選挙対策委員長(58)によると、意見書に賛成した小山氏の考え方と、同党の多文化共生の理念が「違う」との指摘が寄せられたという。
泉氏は、5月にれいわ新選組を離党した小山氏の公認候補内定について「私たちの党に(候補者)公募の申し込みをいただきました。その時点では、無所属の方ということで、我々受け付けています。れいわさんにも確認をして、いろいろ調べさせていただくと、公募をするために離党したという事実はないと確認された。あくまで先に別な事情で離れるという選択をされていて、無所属の立場の方が我が党に応募をしてきたということは事実として確認が取れた」といきさつを語った。
小山氏が意見書に賛成したことについて、泉氏は「(愛知、埼玉)県連でも指摘があったということで、議論がなされた、本人にも確認がされたと聞いている」とした。
泉氏は「私も意見書を後で見させていただくと、表現において、これはいかがかという部分がある意見書だなと感じました」としながらも「一方で、さまざまな事情の中で、この意見書すべての表現に賛成したわけではないけれども、地元からの要望や地元事情に鑑みて、賛成をしたということがあるということが我々の側に表明をされて」と、小山氏の弁明を明かした。
同党や県連として、小山氏に多文化共生や差別についての認識を確認したといい「そうしたところ、立憲民主党の持つ多文化共生や差別を許さないということについて合致をする、そういう考え方の方であるという確認が取れた」と強調した。
泉氏は「本人に確認をして、どういう意図、どういう考え方に立って(意見書の)採決に臨んだかということを確認し、立憲民主党として許容できるものかどうかを確認したということ」と、重ねて述べた。