Vシネマなどでよく耳にする「マグロ漁船乗ってみるか」というセリフ。マグロ漁船の乗組員は比較的高い収入を得られるというが、レアなだけに謎の多い仕事だ。
今、SNS上ではそんなマグロ漁船に実際に乗った男性の体験談が大きな注目を集めている。
「中学卒業して勉強したくなくて勢いでマグロ漁船乗ったんだけど死ぬほど辛くてでもすぐやめたら恥ずいから意地で続けてました笑皆さん無理はしないようにしてください
結局は今でも船業界にいますけど」
と投稿したのはHotateさん(@Hotate164)。
何も目標もなく、ただ机に座って勉強しているのが嫌だったというHotateさん。しかし、だからと言って一般的な進学よりもはるかに厳しそうなマグロ漁船の乗組員になるとは…。
SNSユーザー達から
「勉強したくないから漁船って.....
高校で勉強するよりもマグロ漁船でする勉強のほうがきついんじゃ...
今も同じような仕事してるならベクトルは違ってもしっかり勉強なさったってことですね。」
「結局適正があったということだろうなぁ。友達にも中学卒業してすぐ料亭住み込みで板前になろうとしたやつおったけどいやはや凄い。」
「普通の人は辞めたら恥ずいとかいう理由と意地で続けられる仕事じゃないんだよなぁ...
今日も魚が美味しいです。ありがとう!」
など数々の驚きの声が寄せられる今回の投稿についてHotateさんに話を聞いた。
ーー数ある業種の中から、あえてマグロ漁船に乗ろうと思われた経緯は?
Hotate:地元が海沿いの街というのもありまして、ただの勢いで乗ろうと思いました。中学の頃は勉強が大嫌いだったので進学せず就職に決め、周りに「マグロ漁船に乗るわー」みたいに言ってたので引くに引けなくなったというのもあったかもしれません(笑)。
ーーなにかツテはあったのでしょうか?
Hotate:お父が昔、漁業系の仕事をしていたので「船主協会って言うのがある」と教えて貰い、そこで紹介して頂きました。
ーーマグロ漁船の業務で辛かったこと、辞められた時期や経緯についてお聞かせください
Hotate:自分が乗っていたのは延縄漁船だったのですが、なにより辛かったのは一日の労働時間の長さと肉体労働のきつさです。投縄は2組制で2日に1回投縄します。投網の作業が約5時間。数時間の休憩を挟みますが、揚げ縄の作業が始まると約12時間それにかかりっきりです。
2018年4月に乗って、2020年10月に辞めました。そんな環境の中で2年半過ごしていたんですね。
ーーマグロ漁船と言うと高給のイメージがありますが、実際は?
Hotate:17歳当時で年収550万でした。年齢から考えたら多い方だとは思いますが、労働内容から考えるとかなり少ないと感じてしまいます。
ーー投稿の反響へのご感想を。
Hotate:乗っていた当時は「みんなまだ学生でワイワイ楽しんでるのに、自分はなぜ太平洋でマグロ獲ってるんだろう」という後悔がありました。でも今回の暖かいリプのおかげで、「マグロ漁船頑張ってて良かった」と思えるようになりました。
◇ ◇
現在は内航船の乗組員として働き、ステップアップのため勉強に励んでいるというHotateさん。マグロ漁船で培ったガッツで今後も頑張っていただきたい。
Hotateさん関連情報
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