映画「クレイジー・ハート」(2009年)でアカデミー賞の主演男優賞を受賞するなどした名優ジェフ・ブリッジズ(74)はがんとの闘病中、仕事に復帰できるとは思っていなかったという。2021年に非ホジキンリンパ腫の治療中、コロナに感染し死にかけたジェフは、主演ドラマ「ザ・オールドマン~元CIAの葛藤」の撮影再開に不安を抱いていたものの、実際は特に困難もなかったそうだ。
ジェフはピープル誌にこう語る。「『自分は戻らない。戻れはしない』と思っていたよ」「番組に戻る再は、皆が自分の体調を気遣ってくれた」「でも大変だったという記憶はない。復帰後の戦闘シーンでも特に動揺した覚えもないし」
一方で共演者のジョン・リスゴー(78)は撮影現場についてこう振り返った。「最初は、全員彼(ジェフ)を見張る必要があった」「でも本人はとてもリラックスしていたんだ。最初は気を遣って緊張していた皆も安心していた」
そして周囲のサポートに感謝しているとしてジェフはこう続けた。「ただ自分のベストを尽くす。それだけさ。俳優同士が一緒に仕事をするのは素晴らしいことなんだ。お互いに気を配っていてね」
そんなジェフは以前ピープル誌のインタビューで、自身の臨死体験を「奇妙な夢のようだった」として、「死ぬ寸前まで行った。医師はこう言い続けたよ。『ジェフ、君は闘わなくてはいけない。闘っていないじゃないか』って。私は降参モードだった。もう覚悟はできていた。死ぬ運命とダンスしていたんだ」と話していた。
また化学療法でコロナにかかりやすくなっていたとして、「私には防御手段がなかった。化学療法のせいさ。免疫系を全て奪ってしまうんだ」と続けていた。