古民家から昭和レトロな柄入りガラスを救出→ステンドグラスとして新たな命を吹き込む作家が話題

ゆきほ ゆきほ

昭和の柄入りガラスを使ったステンドグラスが話題です。民家の建具などに使われた型板ガラスは星や葉っぱなど多様な柄が魅力的でしたが、現在国内で生産されるのは1種類のみ。今は生産されなくなった硝子を解体される古民家などから集め、ステンドグラスを制作し明かりを灯す「ステンドグラス モワノ」さんに、話を聞いた。

――材料は?

モワノ:材料は昭和30年代〜50年代に流行した「昭和型板ガラス」と呼ばれる建材用の板ガラスを使用しています。

ガラスには片面に模様がプレスされており、当時は100種類ほどの模様がありました。そんな、昭和の時代に全盛を極めていた「昭和型板ガラス」ですが、昭和62年の新柄の発売を最後に、国内では「霞(かすみ)」柄を残して生産が中止されてしまいました。

――どうやって集めていますか?

モワノ:長野県諏訪市で解体される建物から古材や古道具をレスキューし販売する「リビセン」から入手する、解体現場を見つければ声をかける、SNS上で譲って頂く、同じガラス作家さんから譲って頂くなど、いろんな方法で探してきます。欲しい柄があっても簡単に見つかるものではなく、ご縁なのかなと思いながらいつも探しています。

――お客様宅の建具からも制作されるそうですが。

モワノ:お話を伺えるようなら、お客様から建物や、そこに住んでいた家族の想い出のお話を伺い、思いを馳せたりします。私が昭和ガラスに出会い想い出話を伺う時間は、家の人生やそのご家族の人生からしたらほんの一息程度の時間。ですが、窓からその想い出の情景を眺めるかのように、私の作品の心の中にも想い出を残していけたらと一点、一点作っています。

ーーこだわりの部分を教えてください。

モワノ:昭和ガラスは薄く儚く優しい模様が特徴の色のないガラスたちです。その良さを活かした形状や模様配置になるようにこだわっています。海外の色ガラスにはない、優しく、透明で 繊細なガラスは、あかりを灯すとキャンドルを見つめているような揺らぎがあり心が落ち着きます。色がないガラスだからこそ、どんなご自宅にも調和してくれるあかりたちです。

◇ ◇

SNSには「どれも素敵」「いつかオーダーしたい!」「レトロな雰囲気で暖かみがある」などの反響が。廃棄予定だったガラスが、新たな姿で家の真ん中に。今後のモワノさんの活動に注目です。

ステンドグラス作家 モワノ
https://lit.link/stainedglassmoineau

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