スターダムの横浜BUNTAI大会が27日に行われ、団体の至宝シングルベルトであるワンダー王座、ワールド王座はともに王者が防衛に成功した。
ワンダー王者の安納サオリは21分24秒、スペシャルポテリングで羽南から3カウントを奪い2度目の防衛に成功した。
シンデレラトーナメントを制した羽南の勢いの前に、エプロンで危険なスープレックスを許したのを機に押される場面が増えた安納。羽南のバックドロップに苦しみ、ブロックバスターホールドはかろうじてキックアウト。畳みかけてきた相手をブリッジ式の丸め込みで切り返し、電光石火の3カウントを奪取した。
安納はリング上で「なんなん?すご過ぎるやろ」と呆れるように挑戦者をたたえ、「こんな魅力的な19歳うらやましいわ。未来しかない。でもさ、こんな33歳も結構、魅力的ちゃう?」とアピール。羽南も「悔しいけど魅力的な33歳。また挑戦させて下さい」と返答。好勝負を展開した両者が温かい拍手に包まれた。
バックステージで安納は、ダメージが残りながらも気丈に言葉を紡いだ。「私の19歳の頃は着飾ってばかりいたけれど、羽南には『自分』がある。羽南はシンデレラかもしれへんけど、魔法がなくても十分にすごい」と相手を認めた。3度目の防衛戦には壮麗亜美、なつぽいが名乗りを上げ、両者の挑戦者決定戦が確実な情勢。安納は「うれしいな。どんどんワンダーのベルトに挑戦する選手が現れて。私はこのベルトとともに大きくなる、と何度も言っているから、これからは『注目して』とは言わん。でも、見逃したら後悔させたる」と先を見据えた。
団体至宝のワールド王者・舞華は、渡辺桃との変則3本勝負を制し、4度目の防衛に成功した。通常ルールで行われた1本目は14分14秒、ピーチサンダー(変形ボム)からの片エビ固めで3カウントを許した。エニウェア・ハードコアルールで行われた2本目は12分37秒、パイプイスに落下させるみちのくドライバーⅡで1対1のタイに。ラストウーマン・スタンディング・マッチで行われた3本目は8分14秒、みちのくドライバーⅡ、旋回式みちのくドライバーⅡの連発でKOを奪った。
壮絶な消耗戦の果てに至宝ベルトを守った舞華。リング上で「マジで焦ったよ。お前はすごいレスラーだな」と渡辺に語りかけると、渡辺は「ありがとう…とでも言うと思ったか‼」と返しつつ「そのベルト、私はこのやり方で絶対に取ってやるから‼」と宣言した。
ロッシー小川氏、ジュリア、林下詩美らが団体を去り、新体制では初のビッグマッチ。舞華は「いろいろな事があっていろいろな話題があるけれど、私は今までの歴史だったり受け継がれてくるものだったり、その歴史と向き合って新しい何かを生み出さなきゃいけない。それが私達プロレスラー、そしてこれが女帝時代だ!もっともっとこのベルトをかけていろんな試合をして、世界一すごい試合をやって、女帝時代を築き上げていく」と宣言。プロレスでの横浜BUNTAIこけら落とし大会を締めくくった。