米女優オリヴィア・マン(43)はこのほど、がんとの闘いで最も辛かったことのひとつは、手術後に息子を抱っこできなかった事だ明かした。
乳がんと診断されたオリヴィアは、4度の手術と両乳房の切除手術を受け、この12カ月の間に医学的な閉経を余儀なくされたという。手術後、最初の数日間は痛みで辛かったものの、その数日後、現在2歳になるマルコム君が抱っこして欲しいと言った時が、身にしみるほどの辛さだったという。
オリヴィアはピープル誌にこう語った。「目が覚めたとき、本当に痛くて、気が動転していたの。出血もひどくて、8時間の手術のはずが、出血のせいで10時間の手術になったわ」「最初のほうはとにかく痛くて大変だった。大きな手術後、包帯を巻いていて、そのときは自分が何を失ったかなんて考えもしなかった」
「そしてその後家に帰ると、マルコムが駆け寄ってきて、『ママ、僕を抱っこして』って言うの」「私は『抱っこだけないのよ』と伝えてしゃがんでハグしようとしたわ。彼は私の脚の上に座ってそれでもまだ『ママ、僕を抱っこして!』って言うの。自分のベイビーを抱き上げるだけのことができない。それが一番辛かった事のひとつかもしれない」
夫のコメディアン兼俳優ジョン・ムラニーとの間にマルコム君をもうけたオリヴィアは、手術による疲労と服用していた薬の副作用に悩まされ、ベッドで過ごす時間が多かったことも辛かったという。「ある時、マルコムに『パパはどこで働いているの?』って聞いたら、彼はオフィスまで走って行って、机を指さしたの。そして『ママはどこで働いてるの?』って言ったら、私のベッドまで走って行ったの。それで私は押しつぶされそうになった」
しかし、「息子の幸せが、自分を幸せにする」というオリヴィアのエネルギーレベルは向上しているという。「コミュニケーション能力がとても高く、楽しくて、よく笑う」という息子が、いろいろなことを前向きに考えさせてくれるとし、「私の体が変わっても、あの子の母親であることに変わりはない。それが私にとって本当に重要なこと」と続けた。