衆院東京15区補選(江東区、16日告示・28日投開票)に無所属で出馬する意向を示した作家の乙武洋匡氏(48)が12日、都内で街頭演説を行った。
自民党が同日、同氏への推薦を見送ったことが明らかになり、記者団に「文章も拝見した。乙武洋匡本人から推薦依頼が来なかったので、と書いてありましたが…もう、それ以上でも以下でもない」と述べたが、東京都の小池百合子都知事(71)が特別顧問を務める地域政党・都民ファーストの会が国政進出を目指し設立した「ファーストの会」が推薦。都民ファとの関係が近い国民民主党も同日夜、乙武氏への推薦を決めた。
2022年の参院選でも使用したガラス張りの特別仕様選挙カー「ダイバーシティ号」をお披露目した乙武氏。「小池百合子さんが特別顧問を務めるファーストの会が、今回はひとりではありません。頼もしい仲間たちとともに、東京大改革を進めている仲間たちと、今度は日本を大改革していこう。一緒に思いを伝えていきたい」と援軍を喜んだ。
8日の出馬会見以降、江東区内を練り歩いた。衆院東京15区選出の秋元司氏、柿沢未途氏が続けて逮捕、起訴されたことを挙げ「自民党の問題であるかもしれないし、江東区の問題っていうのも結構根深い。数日間活動しただけで『これはいかんぞ』っていうことがあった。有力者にご挨拶に行くと、利益の誘導というか、当選したらしっかりお礼をするように…みたいな」と指摘した。
13日は、小池氏と国民民主の玉木雄一郎代表(54)が応援に訪れる。乙武氏は「ぜひ皆さんと一緒に、江東区の政治改革をしていきたいと思っています。一緒に変えていきましょうと言いたい。そうでなければ、江東区の政治は変わっていかない」と、声を張り上げていた。