フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」(日曜、後6・00)では、主人公まる子役の声優・TARAKOさんが3月4日未明に63歳で亡くなったことを受け、同月10日放送分で追悼テロップが流れ、24日放送分でTARAKOさんが出演する最後の新作エピソードが放送された。テレビ番組やCMの視聴分析などを行うREVISIO社が集計したデータ「注目度」にも訃報の衝撃が大きく反映された。
同社は家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「注視」を測定。「注目度」とは「テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人(注視者)の割合」を指す。つまり、同指標が高いほど、テレビの前の視聴者がくぎづけになったことを表す。
注目度のデータ分析によれば、1~3月クールの「ちびまる子ちゃん」の注目度平均は53.3%だったという。これを放送日別でみると、2月25日、3月3日放送分は51%付近だったが、TARAKOさんの訃報報道後、最初の放送となった3月10日は注目度が58%強まで一気に上昇。注目度の高さがうかがえた。
10日放送分では冒頭で「1990年の放送開始から34年以上にわたりまる子役の声優を務めていただいたTARAKOさんが逝去されました。天真らんまんで、みんなに愛される『まる子』を大切に演じてくださったTARAKOさんのご冥福を心からお祈りいたします。長い間、本当にありがとうございました キャスト・スタッフ一同」と追悼テロップが流れた。
TARAKOさんは1990年1月7日に放送を開始した同アニメ初回から34年以上にわたって、まる子の声優を担当。お調子もので、怠け者、でもどこか憎めない国民的人気者「まるちゃん」を演じ続けてきた。所属事務所の公式サイトによれば、24年に入り闘病しながら仕事を続けていたが、容体が急変したという。
後任の声優や後任による放送開始時期については7日現在、まだ発表されていない。