女優のアンジェリーナ・ジョリーが、俳優で元夫のブラッド・ピットによるDVは、夫妻の破局に繋がった2016年に起こった飛行機内の事件以前から行われていたと主張している。フランスからカリフォルニアに向かう機内で、酒に酔ったブラッドとアンジェリーナの間で激しい口論が勃発、ブラッドがアンジェリーナや子供たちに対し暴力的になったと広く報道されていたが、今回アンジェリーナがブラッドと共同所有していたワイナリー「ミラヴァル」の権利を巡る裁判書類の中で、それ以前にも「身体的虐待」があったと指摘したかたちだ。
ブラッドとの間に6人の子供がいるアンジェリーナは、ロサンゼルス上位裁判所に提出した書類の中で、当初自身が所有する「ミラヴァル」の権利をブラッドに売却しようとしたものの、ブラッドによる自身や子供たちに対する虐待行為を法廷外で話すことを禁止する守秘義務契約書(NDA)に署名することを条件にしたことから、交渉が決裂したと説明している。
また、「2016年9月のフランスからロサンゼルスへの渡航の随分前からジョリーに対する身体的虐待があった」とも主張しているが、詳細には触れていない。
アンジェリーナは、「ミラヴァルのワイン事業の評判を落とさないため」に守秘義務契約書に署名することに同意したものの、広範囲の事項が含まれた新たな守秘義務契約には同意しなかったという。
また機内の事件でブラッドを告訴しなかったのは「ピットにとって最良の道は、責任を認め、彼が起こした心的外傷後ストレスから家族が回復する手助けをすること」だと考えたからだと説明している。同件に関しては、FBIによる捜査が行われた後ブラッドに対しては逮捕や起訴はなかった一方、ブラッド側はアンジェリーナの記述の一部を否定している。
さらにアンジェリーナの弁護士、ポール・マーフィー氏はCNNに発表した声明の中で、ブラッドが意図的に「虐待を隠そうとした」と批判した。
2021年10月、アンジェリーナは、自身が所有する「ミラヴァル」の権利50%をストリ・グループ傘下のテヌーテ・デル・モンドに売却、翌年ブラッドが自身の承認なしで権利を売却したのは2人の間での合意に反するとしてアンジェリーナを提訴していた。