東京15区補選、国民民主は乙武氏を支援へ 榛葉幹事長「全面的に応援する方向」自民と相乗りは否定的

杉田 康人 杉田 康人
国会内で定例会見に臨む国民民主党の榛葉賀津也幹事長
国会内で定例会見に臨む国民民主党の榛葉賀津也幹事長

 国民民主党の榛葉(しんば)賀津也幹事長(56)が29日、国会内での定例会見に出席。4月の衆院東京15区補選(4月16日告示、28日投開票)に、地域政党・都民ファーストの会系のファーストの会が作家の乙武洋匡氏(47)を擁立する方針を固めたことに触れ「正式オファーがあれば、我々はしっかり乙武さんを全面的に応援する方向で今、最終調整に入るところ」と明かした。

 榛葉氏のもとにはこの日、乙武氏から「ぜひ応援をしていただきたい」という連絡があったという。また、都民ファの特別顧問を務める小池百合子都知事(71)からも、国民民主の玉木雄一郎代表(54)へ「ぜひ応援をよろしくお願いしたい」という旨の連絡もあったことを明かした。

 乙武氏と連携や勉強会、意見交換を行ってきた榛葉氏は「多くの仲間との信頼関係もある。私の方からもぜひ頑張ってほしいという話も申し上げましたし、本人からも『大変ありがたい』とのメッセージももらいました」と振り返った。

 国民民主と都民ファとの関係について、榛葉氏は「青梅市長選挙、江東区長選挙、現在も目黒区長選挙と、ともに汗をかいている。(国民民主党東京)都連とも良好な関係を築いている」と説明。「理念、政策の違うところと打算の連携ではなくて、しっかりと改革中道…真ん中の道を行く候補者を我々も応援していきたい。乙武氏はそれにふさわしい方」と前向きだ。

 記者団から、乙武氏に推薦を出したり、政策を結ぶかどうか問われた榛葉氏は「きょう発表になったばかりですから、すべてはこれから。最終的に決めるのは、国政ですから党本部になる。乙武さんからまた何らかのアプローチ…推薦依頼等が来るかと思いますが、その際には極めて前向きにしっかり考えたい」と述べた。

 自民党などが、相乗りで乙武氏を推薦する動きがあり、与党と一緒の候補を応援する可能性について問われた榛葉氏は「私はそのようになると思っていません」と答えた。

 榛葉氏は「乙武氏とは公私…私が多い。しょっちゅう連携している」という。「むしろ、本人も(報道が)こんなに早く出たんですかという雰囲気でした。前向きでしたよ。しっかりと彼が決断すれば、我々は友人として応援していきたい。都連もそのように考えています。正式決定はまだだと思います」と、会話の内容を打ち明けた。

 「極めて頭脳明晰。かつユーモアのセンスもあり、一時期はプライベートでご苦労されたこともありました」と、不倫騒動も持ち出して乙武氏を評した。

 榛葉氏は「一時期の失敗は誰にでもある。前回の参院選に無所属で挑戦をされて、あれだけの得票を得られた方です。挫折にも負けず頑張ってきている。我々の多くの仲間が交友関係、情報交換を繰り返してきた。親和性、ハートもある人物。彼が今まで生きてきた、様々な経験を、これからは国政ですね。十分に生かせて、立法活動に貢献してほしい」と期待を込めた。

 国民民主党は、同補選に高橋茉莉氏(27)を公認候補として擁立を発表していたが、公認を取り消した。

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