立民・泉健太代表〝キックバック再開判断に森喜朗氏関与〟報道に「何なんだ、この組織は」長老支配に憤る

杉田 康人 杉田 康人
「まっとうな政治へ」キャンペーン街頭演説会をこの日から始める立憲民主党の泉健太代表=国会内
「まっとうな政治へ」キャンペーン街頭演説会をこの日から始める立憲民主党の泉健太代表=国会内

 立憲民主党の泉健太代表(49)が29日、国会内での会見で、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、パーティー収入のキックバック再開の判断に森喜朗元首相(86)が関与していたとの一部報道に「岸田総理には、はっきりしていただきたい」と、岸田文雄首相(66)による森氏への聴取や、説明を求めた。

 泉氏は「結局、森支配下。答えは森の中、本丸は森の中、森にあるということなのか。闇の中、森の中。こういう政治を続けてきたのが自民党なのか、ということが今、垣間見えています。森の中じゃなく、ちゃんとはっきりしてもらいたい」と〝森〟を連呼して皮肉った。

 政倫審や自民党の政治刷新本部で、森氏の関与を示す証言が出てこなかったとして「なぜ出てこなかったのか。小渕(優子)氏や森山(裕)氏が各議員からヒアリングをしていたはずで、そういう時には出てこない。岸田総理がやって、あたかもリーダーシップを見せるかのような段取り。そこで名前がちらっと出てくるということそのものが、自民党のあり方は本当に不誠実だと思う」と批判した。

 泉氏は「本当に異次元の森支配が続いているとしてら、そのものが異常。町村派になって、細田派になって、安倍派になったにもかかわらず、隠然と力を持ち続け、安倍派幹部の意向を上回る判断が、森元総理からなされる。自民党の体質が、そういう体質である、ということ」と迫った。

 25日に、次期衆院選に出馬しない意向を表明した二階俊博元幹事長(85)にも言及。「ばかやろうという発言がまかり通る。二階氏に質問しているのに、お付きの林(幹雄衆院)議員がひたすら答えるみたいな。長老支配。長老は、表ではものを言わず、裏で隠然とした力を発揮する」と指摘した。

 憤る泉氏は「何様なんだ。現役の国会議員よりも、裏で隠れてコソコソやっている長老の方が偉い組織。何なんだこの組織は。本当に自民党体制は腐っていると言わざるを得ない」と語気を強めた。

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