立憲民主党の小沢一郎衆院議員が31日、X(旧ツイッター)に連続投稿。自民党の裏金事件で、記者会見した萩生田光一前政調会長がキックバックされた現金を「事務所の担当者が机の引き出しに入れていた」などと説明したことを受け、「ずっと机の中にあった。返せばいいんだろ?と同じこと」だと苦言を呈し、事件を契機に検証すべき課題を列挙した。
自民党の政治資金パーティー問題を巡る裏金問題で、検察による安倍派幹部の立件が見送りとなった後、同派「5人衆」の一人である萩生田前政調会長が会見し、2018年からの5年間で政治資金収支報告書に不記載の「裏金額」が計2728万円であることを明かした。キックバックされた裏金は事務所の担当者が机の鍵付き引き出しに保管していたという。
小沢氏は「自民党裏金議員の会見内容。例えば10万円の横領がばれた人がいたとする。本当は使い込んだのに、急遽お金を用立てて『ずっと机の中にあったよ。返せばいいんだろ?文句あるか』と同じこと。机にあったというのも嘘だし、反省も無く二重に醜い。明らかな犯罪。今は日本が終わるかどうかの瀬戸際にある」と訴えた。
その上で、小沢氏は「裏金事件を契機とし、改めて自民党による権力の私物化の11年間を検証する必要」と切り出し、「安倍氏の国会での強弁をきっかけに、財務省は組織ぐるみで公文書を改ざんし、元総理らの関与を隠蔽。隠蔽・改ざんの行政文化が完成」と経緯を説明した「森友問題」をはじめ、「日本経済の衰退と格差・貧困の拡大も顕著。異様な円安による物価高で家計は疲弊し、非正規雇用の増大で格差も拡大」などと連続投稿した。
小沢氏は「自民党の腐敗政治の集大成が現在の裏金問題。犯罪の構図としては横領であり、脱税。裏金がもし有権者買収に使われたら選挙法違反。検察の捜査結果は、ほぼ全員お咎めなし。自民党には甘く、国民には厳しく。自民党は楽しみ、国民は苦しむ国、日本。この11年の当然の帰結」と総括した。