日本維新の会の馬場伸幸代表(58)が30日、国会内の会見で、2025年大阪・関西万博の延期を岸田文雄首相(66)に進言したことを明らかにした高市早苗経済安全保障担当相(62)に対し「高市大臣の『万博を延期すべきである』ということが翻らないということになれば、政府は万博を予定通り推進していくということに変わりがないと表明されているので(高市氏が)政治家の信念で言い続けるのであれば、辞職をされるべきだ」と閣内不一致だとして、万博延期を訴え続けるのなら経済安保相を辞任すべきとの考えを示した。
高市氏はこの日の会見で、26日に岸田首相から「被災地復旧に支障が出ないよう配慮する」と電話があったとし「首相の決定に従う」と伝えたことを明らかにした。馬場氏は「それならなぜ、超党派の万博を成功させる議員連盟に退会届を出されたのか。理解ができません」と、高市氏が万博議連を退会したことに疑問符を投げかけた。
馬場氏は「飛行機の上から(万博)会場の大きなリングが見えるんですけど、だいたい枠が3分の2くらいは出来上がっている。非常にピッチが速いと感じました」と、万博建設が急ピッチで進んでいると指摘。その上で「閣内不一致といえども、この歩みを止めるということに賛成をすることはできません。これを推進していくということで考えている」と、不退転の姿勢を改めて示した。
能登半島地震を受け、資材や人材の不足から万博の延期や中止を訴える声も上がっている。馬場氏は「北陸方面と関西、大阪というのは人的、歴史的な交流というのが非常に強い。来年の今頃というのは、さらに北陸が力強く立ち上がっていく中で、万博に来ていただいた皆さんが北陸方面にもお出かけいただいて、経済的な部分で長い目で北陸を応援していくことにつながる。北陸の皆さん方が万博に夢や希望を持っていただけるのではないかと思っている」と、万博開催の意義を強調した。