国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が23日、国会内での定例会見で、自民党の政治刷新本部が22日までにまとめた骨子案について「率直に言って中途半端。極めて中途半端だし、ほとんど効果を発揮しない」と評した。
玉木氏は、骨子案で派閥の全廃が盛り込まれなかったことに「派閥を全面的に解消するわけでも、指示するわけでもないと。結局、派閥が残るし、たぶんこの状態だと名前を変えて新たな派閥も生まれてくる」と述べた。
政治資金規正法の改正についても「検討項目に挙げるくらいで、具体的にどうするかっていうことは書かれておりません。政策活動費の使途は公開しないままなのか。不記載をした場合に、会計責任者のみならず、(議員)本人も責任を問われるようにどのよう形で法改正をしていくのか。具体的な中身を見えない」として、再発防止にはつながらないとした。
踏み込んだ改革の必要性を強調した玉木氏だが「前提として一番欠けているのは、真相の究明と説明がまったくなされていない」と指摘する。
「何千万円もの不記載があったということを立件されなかったことも言い始めてますが、3000万円程度のお金が不記載だったんで修正して載せますっていうんですが、使い道の方はどういう修正を載せるんですかね?当然政治資金収支報告書の支出側の修正も書かないといけないんで。修正を書くのであれば、記者会見して外に説明できるものであるはず」と迫った。
個人としての何らかの支出であれば、所得税のかかる雑所得になるとして「課税の問題が出てくる。本来納税すべき税金を納めていなかったということになる。何に使ったというところについては、厳しく聞いていかないといけない。脱税の問題もある。不記載と言われているような方々については、説明を求めていきたい。2000万円本買いましたって書くんですかね」と語気を強めた。
東京地検特捜部の捜査結果については「悪いメッセージを出している。2000万円くらいまでの裏金だったら、最後ばれてもごめんなさいで修正して終わるのかというメッセージになってしまった。4000万円以上だったら立件するけど、そこから下だったらしないというのは法律のどこにも書いてない」と、国民の納得は得られないとした。
刑事責任を免れた議員を問いただすとした玉木氏は「明確な法律違反を犯していることは明らかですから、政治責任や、党内でも処分をやらなきゃいけない。何もなかったように議員も続けます、役職も続けますでは政治に対する、自民党に対する不信はますます高まっていく」と、厳しい処分を求めた。