女優ハン・ソヒ 「反日」と物議かもしたSNS投稿に言及「ドラマのメッセージを正しく伝えたかった」

椎 美雪 椎 美雪
ハン・ソヒ(出典:Netflix K-Content)
ハン・ソヒ(出典:Netflix K-Content)

 女優のハン・ソヒがNetflixドラマ「京城(キョンソン)クリーチャー」出演にあたり、自身のインスタグラムで安重根(アン・ジュングン)の写真を投稿、日本のファンをはじめ物議を醸していた。

 ハン・ソヒは15日、同作に関するインタビューに応じ、この件について口を開いた。

 現地時間の2023年12月22日、同作が世界同時配信されてから3日後、ハン・ソヒは「京城クリーチャー」のスチールカット数枚のトップに、1909年に韓国統監だった伊藤博文を射殺した安重根の写真を掲載。「京城の浪漫ではなく、日帝強占期(日本統治時代)のクリーチャーではなく、人間を手段化した実験の中で生まれたモンスターに立ち向かう、輝かしくも暗かったあの頃の人々の物語、互いを愛で抱きしめ合うことで強くなれたあの春、」とコメントを残した。

 この投稿を見た一部の日本人ユーザーが「日本人のファンも見ると分かってて載せたんだよね?」「ハン・ソヒ好きだったけど、反日だったんだ」「思想は自由だけど、有名人がそれを煽らないでほしい」「嫌日なんてがっかり」「韓国好きの日本人がこのコメントを読んで、不快になるって思わなかった?」などと批判的な反応を見せる一方で、韓国人ユーザーのほとんどが彼女へ称賛の言葉を贈っている。

 ハン・ソヒは自身の投稿が波紋を広げたことについて聞かれると「(該当の)投稿をした時、何か結果を得ようと思ったわけではない」と言い「『京城クリーチャー』シーズン1が公開されて、ドラマが伝えたいテーマと違う方向に意見が流れているような気がして『それではいけないのではないか?』という思いが生まれた」と説明。

 また「ユン・チェオク(ハン・ソヒ扮)とテサン(パク・ソジュン扮)のラブロマンスには男女の愛もあっただろうけど、私は戦友愛もあると思った。だから、ラブストーリーだけに集中するのではなく、その時代を生きるそれぞれの異なる傾向と性格を持つ人々に集中してほしくて、(安重根の写真を)掲載した」と伝えた。

 そして「DM(ダイレクトメッセージ)で、日本の方から『どうか傷つかないで』『(否定的な意見が)日本ファンの全体意見ではないよ』『意見が違うという理由で、人身攻撃をしていい理由にはならないのだから、気にしないでほしい』など、あたたかいメッセージをもらってありがたかった」と明かしながらも、「私はコメント欄が炎上していると言われても、実は日本語がよくわからないし、『夫婦の世界』の時も誹謗中傷がたくさん届いたけど、(どうしてそんなことになるのか)よくわからなかったので、とにかく心身とも健康に解決した」と笑顔を見せた。

 ハン・ソヒの素直で正直な性格は、彼女が男女問わず愛されている理由の一つだ。しかしその歯に衣着せぬ発言や考えで、摩擦が起きたこともゼロではない。でもハン・ソヒは、それさえもどこ吹く風である。

 「私の持つSNSアカウントは私の個人的な空間であって、そこに自分の意思を載せているだけ」と言い「私の波及力を計算して載せることはない」と強調する。

 「自分の中にある〝正解〟を出して文章を投稿したら、それは誰だってけんかになる。あくまでも『私はこう思ってるよ』とメッセージを伝えただけ。そんな私の考えに反応してくれたファンには『意見を言ってくれてありがとう』と思う」と述べるのだった。

 「京城クリーチャー」は時代の闇が最も濃かった1945年の春、生きることが全てだった2人の若者が、欲望の上に生まれた怪物と対峙するクリーチャー・スリラー。「浪漫ドクター キム・サブ」シリーズを手がけた作家、カン・ウンギョンと「ストーブリーグ」でメガホンを取ったチョン・ドンユン監督がタッグを組んだ作品であり、また日本でも人気を博すパク・ソジュンとハン・ソヒが主役とあって、公開前から大きな関心が寄せられていた。

 ハン・ソヒは劇中、行方不明の母を探しに出る土頭師(トドゥクン)ユン・チェオク役を演じている。

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