女優のジュリア・ロバーツは、お堅いA級映画スターを演じることに「居心地の悪さ」を感じていたため、「ノッティング・ヒルの恋人」(1999年)の出演を断りかけていたそうだ。
各種映画賞にもノミネートされたリチャード・カーティス脚本による同作。ヒュー・グラント演じる不器用な本屋の店主ウィリアム・タッカーの相手役として、アイコニックでせっかちなスター女優、アンナ・スコット役を演じたジュリアが、同役を演じることに初めは躊躇した理由について口を開いた。
映画監督でもあるカーティスと英ヴォーグ誌のカバーストーリーで対談したジュリアは、「正直、今までで一番大変だった仕事の1つは『ノッティング・ヒルの恋人』で女優を演じることだった」「このことは何度も話してきたけど、私はその役を断るところだった。ただなんか気まずくて、役柄をどう演じたらいいのかさえわからなかったわ」と明かしている。
さらにジュリアは、ロマンチックコメディで映画スターに扮することも「嫌だった」そう。撮影中、運転手に自身の自宅に戻るようにお願い。そして、ヒュー演じる主人公に「自分はただの女の子で、男の子の前に立って、愛してくれるようにお願いしている」と話すセリフのシーンで着る服をワードローブから選んでくれるよう頼んだこともあると続けた。「私のステキな運転手のトミーは、その朝自宅まで戻ってくれるようにお願いしたの。『寝室に行って、クローゼットからこれとこれとこれを持って来て』って言ったら、自前のビーチサンダルと、可愛くて小さな青いベルベットのスカート、Tシャツとカーディガンを持ってきてくれたわ」