スターダムの年内最終興行「STARDOM DREAM QUEENDOM 2023」(29日、東京・両国国技館)が行われ、前ワールド王者で左膝負傷のため11月20日にベルトを返上した中野たむが来場し、リング上からファンに思いを伝えた。
シックな黒ジャケット姿でリングインしたたむは「宇宙の皆さん、両国国技館の皆さんコンニチハ。今日は私からファンの皆さん、スターダムの仲間たちに伝えたいことがあってこの時間をつくっていただきました。少しだけお付き合いください」と、努めて明るく語り始めた。
「2カ月半前、赤いベルトのチャンピオンのまま、このリングを離れました。チャンピオンとしての責務を全うできないまま、姿を消してしまったこと、ご迷惑、ご心配をおかけしたこと本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
プロレスをやめようと思った時期もあったが「どん底の私を救ってくれたのは、ずっと応援してくれた、待ち待ち続けてくれたファンの方、スターダムの仲間の愛でした本当にありがとうございました」と踏みとどまった。
今年度のプロレス大賞で、女子プロレス大賞を受賞したことも転機になった。「いただいていいのか何度も自問自答しました。でも私だけでなく、ファン、スターダムの仲間と一緒に頂いた賞だと思います。今度は私の番です。約束します。私がみなさんに、スターダムの仲間たちに愛を届けます。必ずこのリングに帰ってきます」と誓った。
「今の中野たむは5等星、6等星かもしれませんが、必ず一番星に帰り咲きます。大切なスターダムをみなさんと、仲間たちと世界一の団体にしたい。私たちを信じてついてきて下さい」と約束した。
バックステージに引き上げたたむは「怖かったですが、温かく拍手と声援で迎えてくれて勇気をいただきました」とファンに感謝した。左膝は10・9名古屋大会で刀羅ナツコを相手にV3を果たした防衛戦、バイオレット・スクリュー・ドライバーを仕掛けた際に痛めたという。現在は日常生活に支障はなく、リングでの練習も開始したと説明。「桜が満開になる前には、私も満開になりたい」と復帰時期についても言及した。