国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が28日、国会内での定例会見で、政府が2025年大阪・関西万博をめぐり2350億円の会場建設費(うち国費負担783億円)とは別に約837億円の国費負担があると明らかにしたことに「説明が下手くそ。全体像を示していない。できるだけ小さく小さく見せようとすること自体が、国民の不信を招いている」と苦言を呈した。
27日の参院予算委員会で、自見英子(はなこ)万博相(47)がパビリオン「日本館」の建設費や途上国の出展支援、警備費、万博の機運醸成などに837億円を計上したことに触れ「自見大臣から別に新しい情報があったとは思っていない。ただ、オリンピックもそうだったんですが、結局どれくらい総額でかかるんだと。きちんと説明できずに、求められたらバラバラ出してくる。さも膨れたと思われること自体がせこい。きちんと国民に説明しようという意識がなかったと疑わざるを得ない」と指摘した。
国費と大阪府・市の負担、関西財界の負担が求められるとして「国民に対しての説明、府市民に対する説明は、やはりそれぞれの立場で求められている。チケット収入でまかなう運営費を含めた事業費総額っていうのは、まだ示されていない。そこをきちんと示すことが必要だと。そうじゃないと国民から歓迎される万博にならないと思う」と、衆参予算委員会に事業費総額を提示するよう政府に求めた。
万博開催による経済効果を認めながらも、膨れ上がるコストに「2兆いくらの経済効果があったとしても、コストの面で倍になると費用便益効果でいうとやっぱり減ってしまう。単に経済効果があるからいいだろう、ということでは済まされない」と語気を強めた。