マーティン・スコセッシ監督は、新作でレオナルド・ディカプリオのアドリブを却下していたという。20日公開の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で自身の作品の常連であるディカプリオやロバート・デ・ニーロと再タッグを組んだスコセッシ監督が、撮影現場でのディカプリオとの「終わることない」話し合いやアドリブについて振り返った。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙に、スコセッシ監督はこう話している。「時々ボブ(ロバート)と私は顔を見合わせて、少しあきれた表情をしていました」「そして彼に言いました。『あのセリフはいらない』とです」
スコセッシ映画は、ディカプリオにとっては6作目、デ・ニーロにとっては10作目となるものの、2人がスコセッシの長編映画で共演するのは今回が初めてとなる。
デヴィッド・グランが2017年に発表した小説『花殺し月の殺人-インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』を原作に、スコセッシがエリック・ロスと脚本を共同執筆した同新作では、1920年代に起こったオクラホマ州の先住民オーセージ族の連続殺人事件を捜査するFBIの姿を描いている。
ディカプリオは当初、最終的にジェシー・プレモンスが演じたトム・ホワイト捜査官にキャスティングされる予定だったものの、監督はその後全面的に脚本を見直し、アーネスト・バークハート(ディカプリオ)、そしてオーセージ族の女性モリー(リリー・グラッドストーン)との結婚に焦点を当てたストーリーに書き直したという。
スコセッシ監督はアイリッシュ・タイムズ紙に、こう説明している。「レオがやってきて『このストーリーのハートはどこですか?』って聞いてきたんです」「私はオーセージ族と会ったり、夕食を共にしていましたから、『そこにストーリーがある』って考えました」「私達は、本物のストーリーは、外から、FBIから来る必要はないって感じたんです。内から、オクラホマから来るべきだと」