ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、日本テレビは4日の「news every.」で、民放で初めて局内調査結果を公表。「ジャニーズ事務所を怒らせると、キャスティングや取材ができなくなるのではという認識や雰囲気が生まれていた」と認めた。
調査では20年以上過去にさかのぼり、報道記者、同事務所と向き合っていた番組担当者、各部署の幹部らにヒアリング。28分間にわたった放送では伊佐治健報道局長がスタジオでコメントした。
99年に週刊文春が性加害を報道し、最高裁でも記事の真実性が認められたが、積極的に報道してこなかったことに、伊佐治氏は「忖度や圧力は確認できなかった」としながら「男性への性加害に私たちは鈍感だった」と反省も口にした。
同局が同事務所のタレントを報道キャスターとして起用していることの影響にも言及。18年に当時、同事務所に所属していたタレントが強制わいせつ事件で逮捕(後に不起訴)された際には第一報が遅れたとし「忖度かと言われればそれは忖度だと思う」と認めた。