オカリナから鬼太郎、猫娘、ねずみ男らがニョキッ‼「鬼太郎EXPO」の超絶フィギュア作家に聞いた

山本 鋼平 山本 鋼平
オデの作品「CMです♪」=「鬼太郎EXPO」(ⓒ水木プロ・東映アニメーション)より
オデの作品「CMです♪」=「鬼太郎EXPO」(ⓒ水木プロ・東映アニメーション)より

 鬼太郎愛に満ちた空間に、独自の存在感を示した。造形作家のオデさんは、27日まで開催中のトリビュートアート展「鬼太郎EXPO」(東京池袋・サンシャインシティ文化会館ビル3階)に参加。アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第3期のCM前後に流れたアイキャッチを題材に、オカリナの吹き口から鬼太郎と目玉おやじ、音孔から猫娘と砂かけ婆に子泣き爺とねずみ男が現れる映像を立体化した。

 題材選びは、アニメ第2期のエンディングで妖怪の口から飛び出す鬼太郎とで迷ったが「たくさんのキャラクターが登場した方が、来て下さる方に喜んでもらえると思った」と選択。「2期は再放送で、3期はリアルタイムで見ていました。子供心に強く印象に残っています」と振り返った。

 72人の作家が「鬼太郎」をモチーフに絵画、立体造形、映像などのアート作品を出展する催し。オデさんは愛知在住で地元の情報雑誌や電子コミックサイトでイラストや漫画を連載しながら働いていたが、2007年に「ODEYA」名で造形活動をスタート。フィギュアの祭典・ワンダーフェスティバルでは近年、ゲゲゲの鬼太郎などの水木しげる作品、ねじ式などのつげ義春作品で注目を集め、現在はプロの造形作家として活動している。

 出展の誘いは今春。スケジュールは厳しかったが「他の仕事との兼ね合いで悩んだが、参加しなかったら一生後悔する」と決意した。3Dプリンターを使わず、粘土をこねるアナログ式で製作する。5月末から1カ月半で作り上げたという。「バランスとキャラクターの視点を定めることに苦労しました。アニメ特有のディフォルメがあるので、その部分を立体化するのが難しかった」と語った。

 内覧会にも訪れ「たくさんの先輩作家や若いアーティストの鬼太郎愛がすごくて、本当に感動しました」と目を輝かせたオデさん。「参加できて光栄です。見てくれた方が喜んでくれたらうれしい」と謙虚に語っていた。チケット等の詳細は公式サイトまで。

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