著書「吾輩はアホである」(ヨシモトブックス)が発売中のお笑いコンビ・ココリコの遠藤章造(51)がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。1992年に小中学時代の同級生・田中直樹とコンビを組んでデビューして30年以上。あこがれのダウンタウン、とんねるずについて、芸能界での自分の生き方、子どもたちへの思いなどを語った。
目標にするには遠すぎた。ダウンタウンとの共演も多い遠藤は「ああなりたいと思って(お笑いの世界に)入ってきましたけど、圧倒的な差というか、人間としての細胞が全部違うので」と畏敬の念を抱く。とんねるずに対しても「あの2人は別格。計り知れない感覚の持ち主。50歳を過ぎてもあこがれます」と同じ気持ちだ。
同じ土俵で勝負しなくても、自分なりに芸能界で生きる道を探すしかない。見つけた答えは〝とろ火人生〟だ。「これまでピタッと止まったことはないでの。牛歩でも、ゆっくりでも前に進んで行く。止まれなければ火は消えませんから。うす~く、ついている?くらいの感じで。調子が良ければバーッと燃えますので」。浮き沈みの激しい世界。第一線で続けられる人は、ほんの一握りだ。
現在はテレビだけでなく、YouTubeでコント中心のコンビでのチャンネルや、趣味のゴルフに特化した個人チャンネルなど活躍の場を広げている。〝消えないよう〟に活動の火をともし続けている。
20、30代のころは売れたい気持ちが先走っていた。相方と衝突したこともあった。最近になってようやく、人と比べることもなく、自分ができることを意識するようになった。「50歳を過ぎたら、好きな人とやっていきたいですね。大好きな人といるだけで幸せなので」と芸人としての理想を明かした。
相方とも昔の友人関係に戻ってきた。「昔は芸能界で売れるために!と視野が狭かった。それからお互いにファミリーのことでいろいろんなことがありましたし、経験を積んで視野が広がったというか」。年を重ねたことで、いい意味での丸みが生まれ、経験値がアップした。お互いに自然体でいられるようになった。
2007年に離婚したタレントの千秋との間に娘が1人、2015年に再婚した一般女性との間に息子2人がいる。前妻については「仲良くはないですけど(笑)、悪くもないですよ。娘のお父さんとお母さんという関係ですね。娘も20歳になりましたし、それぞれ大人なので。そこはいい距離感ですね。楽しくやっていてくれたらいいです。それだけですね」と、お互いに家庭もあり、ほどよい関係でいるようだ。
今回の著書は初のエッセー本で我が子たちへのメッセージでもある。「パパ、こんな感じで生きてきたんだよって、娘と息子たちに残せたらと思って」。照れくさそうに話す姿からは、芸人ではなく、笑顔で優しい父親の一面が垣間見られた。