スシロー〝時価〟の「白皿」導入 260円の新価格帯も レーン復活は明言せず

杉田 康人 杉田 康人
商品戦略説明会に登壇したあきんどスシローの新居耕平代表取締役社長
商品戦略説明会に登壇したあきんどスシローの新居耕平代表取締役社長

 回転すしチェーン「スシロー」を展開するあきんどスシロー(大阪府吹田市)が29日、都内の店舗で「メディア向け商品戦略会」を開催。31日から現在の黄、赤、黒皿に加え、値段を固定しない「白皿」を導入すると発表した。120円(税込、店舗によって価格が異なる)の黄皿ネタを82種類に増やすほか、黒皿を260円(同)の新価格帯にする。

 白皿は、皿の色ごとの価格に縛られず、ネタを適正価格で提供するという触れ込みで、31日から期間限定の「カニ爪食べ比べ」「活〆穴子食べ比べ(天ぷら・焼き)」を360円(同)で販売。「より幅広い価格帯でお客様に手を取っていただきたいという思いで開発した」(同社担当者)と〝時価〟はスシロー初の試みだという。現在360円(同)の黒皿は260円の新価格になり、富山県のすし職人が商品開発に関わった「匠のすし技を中心とした商品に改編される。

 スシローは2月、社会問題にまでなった〝ペロペロ男〟の迷惑動画拡散などを受け、商品を流す形での提供を中止。レーンは郊外型の店舗で、客が注文した商品を運ぶ際に使用するのみで、回転すしとうたいながら回らない状態が続いている。

 同社の新居耕平社長は「〝スシローを救いたい〟と、たくさんの方にご来店いただき感謝で胸がいっぱい。涙が出るほどうれしかった。さまざまな取り組みを行い、現状は以前のようにお楽しみいただける店舗へ戻りました」と、外食業界に激震を起こした一連の迷惑行為への対応を報告した。一部で夏にもレーン復活との報道があったが、担当者は「現時点でお伝えできることはございません。店のオペレーションについては、さまざまなものを検討しています」と話すにとどめた。

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