タモリに「似すぎ」で話題のモノマネ芸人 長年の苦悩で何度も引退が頭に 転機は皮肉にも”失った若さ”

松田 和城 松田 和城
タモリのそっくりさん ものまねタレント・ジョニー志村
タモリのそっくりさん ものまねタレント・ジョニー志村

 タモリのものまねが「似すぎ」と注目を集めている、タレントのジョニー志村(50)が、これまでの苦悩、転機について語った。

 笑う時の仕草、指を差しながら「あ~」と納得の声を上げる姿。声、外見、口調、言葉選び、身体の動きまでタモリそっくり。クオリティーの高さに思わず目を奪われる。

 今年で芸歴23年目のジョニー志村。タモリのものまねは若手の頃からやっていたが順風満帆ではなかった。28歳でモノマネ芸人の道に入ったが「年齢、芸人としても若かったせいか、なかなかうまくいかないし、似つかないものでした。特にビジュアル面の表現が難しくて、自分でも納得のできるクオリティーにならない日々でした」と苦しみ続けた。

 5年ほど前には、真冬の深夜に駐車場で悩み続け、そのまま夜が明けたこともあった。「俺は何がしたいのか?何に向かって俺は頑張ってるのか分からなくなりました。44歳の時、45歳に近づくにつれて、俺のものまねって何の意味もないのかな?と」。何度もものまね芸人を辞めることが頭に浮かんだ。

 結果が出ないまま年齢は重なるばかり。”失った若さ”が皮肉にもジョニー志村の転機を呼んだ。「老けたせいか、顔が前よりも似てきたなぁーって。事務所の社長には絶対似ているから、やり続けたほうがいいとずっと言われていたので、とにかく、表情のつけ方や声マネとかをちょこちょこ研究していたら、だんだん、今のタモリさんぽくなってきたんです」。声、話し方、表情、身体の動き、癖、眉毛の動かし方、口元の表現などを最初から見直した。体形や髪形も自然と似てきたという。サングラスをかけ、数えきれないほど鏡とにらめっこした。

 ジョニー志村は「よく、オールバックにしてサングラスをかけたら誰でもタモリさんになれる!なんて話を聞きますが、ものまねってそんな簡単なものじゃないって知ってもらいたいです」と訴える。「パッと思いついて、すぐ出来てしまう!と、いうような、そんな天才肌ではないので、時間はかかりましたが、ようやく人前に出せるクオリティーになってきたんじゃないかな?って思っています。タモリさんは、頑張るな!って名言を残していますが、僕は、昔から地道に頑張っちゃうタイプ。ようやくスタートラインに立てた」と現在地を語った。

 オーディション参加から出演が決まった、昨年末の「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ」(フジテレビ系)では、「笑っていいとも!」のタモリのものまねをテレビで初披露。「よし!!これは行けるぞ!」と手ごたえがあった。

 今年4月には「ズームイン!!サタデー!」(日本テレビ系)に生出演し、「動きまでそっくり」「本物だと思った」とネット上を騒がせた。5月2日には同局の「ものまねグランプリ」で〝生姜焼きについて語るタモリさん〟を披露。審査員を務めた板野友美に「ご本人かと思うぐらい。今から見た人多分タモリさんだと思ってる」と絶賛された。ジョニー志村は「ネタを披露し終わった後、大入り(賞品)が出て、会場のお客さまや、審査員の皆さまが笑ってくれた事で、素直に、ヤッタァー!ってなっちゃいましたね。優勝とかしたわけじゃないのですが、それだけ、この番組に出たいという気持ちが強かったんだと思います」と振り返った。

 GACKT、氣志團、YOSHIKIのものまねをテレビで披露した時期もあったが、現在のジョニー志村は、タモリの新ネタに意欲を燃やしている。「今回見ていただいた方々に、次見ていただく時は、さらにうまくなってるな!とか、より御本人に近づいたな!って言ってもらえるように、もっともっと日々研究と練習を重ねていきたいと思います。タモリさんらしい脱力感も忘れないようにして」と笑顔を見せた。

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