【漫画】保護司と少年との絆に「何度も読んでるのに爆泣きしました」ベテラン漫画家が放つ心温まるストーリー

橋本 未来 橋本 未来

 鑑別所を出所したばかりの少年トシオに保護司として関わる浜田。粘り強く、温かい気持ちで接する浜田に、当初こそ反発しながらも少しずつその思いに応えようと、仕事にも精を出すトシオだったが、昔の悪い友人たちと出くわしてしまい──。少しずつ成長していくトシオと、どこまでも優しい眼差しで見つめる浜田の姿に涙が止まらない感動作!

 料理やグルメ漫画を中心に、数々の単行本を世に送り出し、『宮沢賢治の食卓』(少年画報社)や『戦争めし』(秋田書店)など、ドラマ化された作品も手掛ける、人気漫画家の魚乃目 三太さん(@SantaUonome)。Twitterでも積極的にこれまでの作品を発表しており、特に今回取り上げた『サバの味噌煮』は、フォロワーから「ストーリーを知っているのに泣いてしまう」「何度もTwitterで読みつがれてほしい」と大きな反響を得た。

 そこで今回は、本作の魅力を掘り下げながら、三太さんの漫画創作における思いについても紹介する。

不器用な人ほど愛おしいという思い

 これまで数々の作品を世に送り出してきた魚乃目さんは、なぜグルメや料理をテーマにしているのか。その理由には、ご自身の人生が大いに反映されていると話す。「色々苦労して、貧乏だったからでしょうか?食べる事が好きだからでしょうか?歩んできた人生が たまたま食漫画向きだったのだと思います。ただ、いただいたお仕事を精一杯やらせていただいているという思いです」と、答えてくれた。

 また、その作品の多くが昭和を思わせる懐かしい雰囲気に包まれていることについても、自身の経験を反映しているそうで「これも先程の答えと近くなりますが、僕の思い出や生きていた場所が田舎だったからでしょうか‥…」とのこと。

 本作をはじめ、他の作品についても、軽やかでスマートに生きる人よりも、たくましく懸命に生きる人々に焦点を当てられているのが魚乃目さん作品の特徴。そうした自身の作品を読んで涙することもあるという魚乃目さんにその点について質問すると、「住んでいる環境のせいもあり、もがいている人や不器用な人など、そんな人が愛おしい。そんな人が昨日よりもしあわせになる、そんな話が好きなんです。そんな話に出会えたとき涙すると思います」と語ってくれた。人との付き合いが軽薄になっていく今、この作品の中に残る人間が持つ温かさにぜひ触れてほしいと思う。

<魚乃目三太さんInformation> 
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