イタリア南部の郷土料理「暗殺者のパスタ」がSNS上で話題となっている。
きっかけになったのは「『暗殺者のパスタ』って知ってる…?イタリアで流行ってる料理らしいねんけど私知らんくて今食べてて、これ、あの、すごい。まず、パスタお湯で茹でない。硬いままトマトソースと油で炒めて焦がしてた。そっからトマト汁で茹でてた。水分全部トマトやから超濃厚で、旨過ぎて殺されそうになってる」とその調理風景を紹介したエッセイストのしまだあやさん(@c_chan1110)の投稿。
パスタは茹でてから、味付けするのが一般的な調理法である。しかし暗殺者のパスタはまず、乾麺のパスタをトマトソースと油で炒めて焦がす。
そして最後にトマトの汁と一緒に茹でるのだ。最初に炒めることでさらにパスタに味が染み込み、濃厚なパスタに仕上がるそうだ。
SNSユーザー達からは今回の投稿に対し、
「めちゃくちゃ美味しそうです!!これは食べてみたい」「すごい!お湯で茹でないパスタ初めて聞きました。次試してみます!」「パスタの基本の作り方を知ってる人にはなかなかできない発想。」など気になるという声や驚きの声が多く寄せられている。
しまだあやさんにお話を聞いた。
近藤理菜(以下「近藤」):どのような経緯で暗殺者パスタを知られたのですか?
しまだあや:一緒に暮らしている家族が作ってくれた晩ごはんに、このパスタが出てきて知りました。美味しすぎたので「コレ何? なんか、普通のトマトパスタじゃないよね…?!」って聞いたら「暗殺者のパスタっていうんだよ」と教えてもらいました。家族は元々、料理にとても長けていて。YouTubeや、海外のレシピサイト、ブログなどを見て、「暗殺者のパスタ」を知ったそうです。
近藤:暗殺者のパスタを作ってみた感想をお聞かせください。
しまだあや:トマトまるごとギューッとパスタに詰まってる感じでとにかく濃厚です。トマトとニンニクしか使ってないとは思えないほど、味わい深く感じました。最初にパスタを焦がすので、表面はカリッとおこげができるところも美味しいポイントです。それなのに、普通に茹でる時より、パスタがもちもちしていました。またパスタを茹でる鍋がいらず、フライパンひとつででき、さらにローコストであるのもとってもいいです。
近藤:これまでの反響やコメントについてご感想をお聞かせください。
しまだあや:私は、10〜20代に、自宅を開放して暮らしています。ツイートを通して、彼ら彼女らから、「めっちゃバズってたね! 私もやってみたんやけど、めっちゃ美味しくできたよ!」「僕も作りたいから、今度教えてほしい」等の連絡が来ました。普段あんまり料理をしない人からも連絡が来て、なんだか嬉しかったです。またSNSでも、「小さな娘がいるので唐辛子は抜いたけど、親子でおいしく頂きました!」というような、どこかの楽しい食卓を想像できるメンションが届いたり。それもすごく嬉しかったです。
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「暗殺者のパスタ」はイタリア南部のバーリという街の「il sorso preferito」というレストランで生まれた。「見た目が血のような色だから」、「辛すぎて殺す気か」などと名前の由来には諸説あるよう。日本ではイタリア人のMarcoさんが「おこげパスタ」としてもレシピ等を紹介している。
パスタは異なる順序で調理するだけで、驚くほど味が変わるようだ。調理する際の手間がないのもさらにこの料理のオススメなポイントである。是非読者の皆さんにも試してみていただきたい。
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