昨年2月にデビューした8人組ボーイズグループ「OCTPATH(オクトパス)」が、1stアルバム「Showcase」を2月8日に発売する。メンバーの栗田航兵が「身も心も強くなった」と胸を張る充実の1年目を駆け抜け、現時点での集大成と位置づけたアルバム。四谷真佑は「僕たちの名刺がわり」と話す。2月11日からは初の全国ツアーを控えているが、太田駿静は「デビューから黄色い歓声を聞けてない」とコロナ禍はライブシーンにいまだ暗い影を落とす。3人にデビュー1年目に感じた手応え、2年目の意気込みを聞いた。
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―デビュー1年目の2022年を駆け抜けて感じた手応えは。
栗田:初めての経験、ステージがすごく多くて、毎日が僕たちの経験値アップにつながった。1年通して身も心も強くなったというか、初めは自分のやりたいことだけを一方的に(周りに)伝えることが多かったんですけど、だんだん「こういう問題があるから、これはできない」というふうに大人の会話ができるようになってきた。「夢を見つつも、現実も知っている」みたいな良い方向に進んでいるのかなと思います。
太田:ライブの経験をたくさんさせてもらったのが大きい。サマソニ(SUMMER SONIC 2022)、MTV(MTV LIVE MATCH)もそうですし、1年目では出られないようなライブにたくさん出させてもらえたことが僕たちの経験値をすごく上げてくれました。
四谷:2022年はすごく体感が早かったんですよ、初めての環境で初めての出来事ばっかりで、あっという間で1年通して今思うのは「すごく楽しかったな」ですね。
―大きな手応えの一方で、2年目に向けて改善していきたいところは。
四谷:初めの頃はチームを通して「もっと上手な時間の使い方があったな」と思う部分があって、年末になるにつれて要領がつかめてきたので、2023年は1年を通してもっと上手に時間を使って、レベルアップできたら。
栗田:それはあるね(笑) メンバーで会議をするんですけど、その時に(決断するまでの)寄り道が多すぎるんです、僕たち。めっちゃ大事な時間なんですけど、決断力がちょっと弱い1年でした。(四谷は)すぱっと決められるタイプ。他が「これはどう?」「あれはどう?」ってみんなで寄り道しちゃいますね。
―手応えも反省も踏まえて、満を持して1stアルバム「Showcase」を発売する。
太田:コンセプトは「示す」「見せる」「展示」。僕らのグループのコンセプトが”変幻自在”なんですけど、僕たちの「個性を示す」という意味があって、1年の集大成にしようという話をしていた。それに加えて、楽曲も1つの音楽のジャンルに絞らず、色んなジャンルの楽曲があるので、一人ひとりの個性をフォーカスして見られるのかなと。
四谷:僕たちの名刺がわりになる。1年前の僕たちの歌声と最新曲の歌声、昔と今の様々な魅力を感じ取れる。
―アルバムのリード曲「Run」の振り付けは、世界的日本人ダンサーのMAHO UDOと、マイケル・ジャクソンの「THIS IS IT」ダンサーのMISHA GABRIELが担当。
栗田:初めての経験をしたいということで、僕たちから「2人体制」で振り付けをしてくださる方を探してほしいと伝えました。毎回色々おねだりしちゃうんですけど(笑)
四谷:会議の段階から参加させていただいて、意見が言える環境にいるからこそ、8人ともクリエーティブなんですよね。
―2月11日からは6都市を巡る初の全国ツアー「OCTPATH JAPAN TOUR 2023 -DISPLAY-」が始まる。
栗田:ファンミーティングで大阪と名古屋に行ったことはあるんですけど、地域によって「THme(スミー)」(ファンの総称)の空気感が違う。その違いを存分に楽しみたい。
四谷:なかなか会えない「THme」に会えるのが楽しみですね。2023年は「THme」の皆さんと会える機会を作れるようにしますし、感謝の気持ちを忘れずにたくさん勇気を与えたい。
―その一方で、コロナの影響でいまだ歓声を浴びることのできないライブが続く。
栗田:先日、歓声が少しOKの公開ラジオ収録があったんですけど、僕たちが登場したときに黄色い声援が少し聞けたんです。「これがライブで聞けたら、最高なんやろうなぁ」と。
太田:デビューから黄色い歓声を聞けてないんで、それでより思いましたね。
栗田:いつか全力で騒げるライブが待ち遠しい。僕たちはファンソングが多いので、一緒に歌ったりできたら、泣いちゃうと思います。