国民的トラック「ダットラ」生産終了から20年 升毅が9代目「D21型」に乗って「働く車」実感

北村 泰介 北村 泰介
「日産・ダットサントラック」の9代目となる「D21型」。キャビンも広く、山を走るのにも適した安定感がある
「日産・ダットサントラック」の9代目となる「D21型」。キャビンも広く、山を走るのにも適した安定感がある

 国産旧車ブームを背景に、今年2月からCS放送「映画・チャンネルNECO」で放送されている30分枠ドラマ「旧車探して、地元めし」の第5話と第6話が、長野県を舞台に収録された前後編として9月と10月に放送される、いずれの回にも登場する車が昭和を象徴する小型トラック「日産・ダットサントラック」。華やかなスポーツカーではなく、今回は「実直な働く車」がフィーチャーされるということで、実際にハンドルを握った主演の升毅が、よろず~ニュースの取材に対して、ダットサンの印象などを語った。

 ダットサンは「初代」の誕生が1935年(昭和10年)。97年に発売された10代目(D22型)をもって、国内向け生産を2002年に終了するまで67年の歴史があり、「ダットラ」の愛称で親しまれた。番組では9代目「D21型」(85年-97年)が登場。タフな耐久性に加え、キャビン(車室内)も広くなり、山を走るのにも適した安定感がある。

 74年に自動車免許を取得し、初めてのマイカーとして「スズキ・フロントクーペ」に乗って以来、数々の車を乗り継いできた升。ダットサントラックはあくまで「町の風景」に溶け込んだ車であって、少し縁遠い存在だったという。

 「子どもの頃からいろんな車を見て、『かわいいな』とか『かっこいいな』という印象を持つ車はいろいろありましたけど、『ダットラ』に関しては、かわいいとか、かっこいいとかいう車ではなかったので、正直、それほど意識して見たことはなかったですね。消防車やパトカーなら子どもは大好きですけど、トラックはそれほど…。オート三輪までさかのぼれば別ですけど。ただ、実際にダットラが走っている光景はもちろん見ていたので、今回の撮影で対面した時に『懐かしい』という気持ちはありました。『ああ、そういえば、こういう車よく走っていたなぁ』と思う一方、実際に自分が乗ることになるとは思わなかったので、逆に面白かったですね。当時の『働く車』に今、乗るという意味で」

 さらに、10月放送の第6話にもダットサンは登場し、ゲストの女優・鈴木杏樹が助手席に乗るシーンがあるという。升は「ダットラに一緒に乗りました。彼女は興味津々でしたよ。そして、僕と女性が一緒に乗っているダットラを外から見た人はどう思うんだろうと想像すると面白いなと思いました」と振り返った。

 ちなみに、女性ゲストでいうと、第5話にはグラビアアイドルの森咲智美が登場。升は「初めましての方で、俳優にとって職種がずいぶん違う世界の方で、これまで出会うことのなかったのですが、庶民的で気さくで明るくてバイタリティーあって向上心もあり、周囲に気を使えて、とても素敵な女性でした」と絶賛した。

 また、第5話に登場する他の車では、「スズキ・マイティボーイ」がある。83年から88年まで販売していた ボンネット型ピックアップトラックで、同社の「セルボ」をベースに、車体後方のルーフを切り取ることで斬新なスタイルになっている。当時のキャッチコピーは「スズキのマー坊とでも呼んでくれ」だった。

 升は「マイティボーイについては、僕がそもそもフロントクーペに乗っていて、そのフロントクーペがなくなった後に、後継車として『セルボ』という車が出て、排気量も大きく、空間も広くなってかっこいいと思っていた。なので、(マイティボーイも)自分が乗っていた車の後継車ということなので興味はありました」と振り返る。

 一方、地元めしはどうだったか?。第5話では「遠山ジンギス」と「信州諏訪みそ天丼」が登場する。

 升は「オートキャンプ場では羊肉を炭火で焼いて食べる(遠山ジンギスの)シチュエーションが良かった。また、信州味噌を加えた秘伝の味噌だれでいただく天丼はほどよい味噌の風味が合います。天丼はしょうゆベースのたれで食べ慣れているので、こういう食べ方があるんだという、なかなかの発見ですね。お店のおばあちゃんが味噌で漬けたきゅうりもふるまってくれておいしかったです」と語った。

 初回放送日時は第5話の長野前編が9月24日深夜0時5分から、第6話の長野後編が10月8日午後11時30時からとなる。

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