ブチ切れる駅員の姿がSNS拡散「山手線騒動」 動画にないやり取りをJRが説明 男性客は酔っていた様子

杉田 康人 杉田 康人
JR渋谷駅
JR渋谷駅

 東京・渋谷のJR山手線の1番線ホームで4日午後8時10分ごろ、20代くらいの若い男性がホームの非常停止ボタンを押し、駅員と口論になるトラブルがあった。男性はSNSにやりとりを動画投稿。駅員がブチ切れるシーンが拡散されている。JR東日本東京支社は「対応において、行き過ぎた言葉づかいがあったことはおわびする」としながらも「お客様の安全を守ろうとの強い使命感があった」と釈明した。

 JR東日本東京支社は5日までに、動画の内容を確認したという。動画の内容は事実としながらも、よろず~ニュースの取材に対し事情を説明した。同社によると4日午後8時ごろ、渋谷駅の駅員が山手線外回りホームの下をのぞき込んだり線路に降りようとしている男性を見つけた。駅員が制止したところ、男性は財布を落としたと訴えた。

 駅員は、実際に落ちている財布を確認。対応を約束したものの、山手線の列車の運転間隔が短いため対応に時間がかかることを通告した。すると、男性が急に非常停止ボタンを押したという。

 財布はレール上にはなく、同社は「障害物が線路上にあり、列車をすぐ止める必要がある場合など緊急性が高い場合はボタンを使用する必要があるが、今回は駅員が説明した後に男性がボタンを押しており、適正な使用ではない」と主張している。

 男性が非常停止ボタンを押したことにより、渋谷駅に到着予定だった山手線の一部列車が2分間停止するなどの影響が出た。同社は、乗客が線路に物を落とした時の対応について「時間帯によっては、お客様に説明した後で終電後に回収し、後日お渡しする場合がある」と話した。

 駅員の説明によると、男性は酒に酔った様子で、後に暴れたため警察に通報。最終的には、警察が交番で男性から事情を聴いたという。

 動画からは「なんなんだその態度は!」「山手線止めてんだぞ」と、声を荒らげる駅員が確認できた。同社は「行き過ぎた言葉遣いがあったことはおわびする」と騒動を謝罪しながらも、男性に対しては「特に申し上げることはございません」とした。

 山手線の列車が止まったため、男性に損害賠償を請求するかどうかについて同社は「個別の案件については差し控えたい」とした。駅員への処分については、精査するという。

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