歌手のピンクは中絶の憲法上の権利を認めた「ロー対ウェイド判決」の撤回を支持するファンは、2度と自分の音楽を聴かないようにと宣言した。女性の中絶を受ける権利の保護に終止符を打った24日の連邦最高裁の判決は、今後多数の州で中絶手術が禁止または制限されることを意味しており、ピンクはそれに対して怒りを露わにしている。
ピンクは、3150万人のフォロワーへ向けてこうツイートしている。
「はっきりさせておきましょうか。もしあなたが、女性の子宮や同性愛者の事柄や結婚に政府が介入すべきだと信じている、あるいは人種差別は問題ないと思っているなら、どうか2度と私の音楽を聴かないで欲しい」
1973年の「ロー対ウェイド」裁判では、3度目の妊娠で中絶を希望していたシングルマザー「ジェーン・ロー」(ノーマ・マコービーの偽名)が、レイプや近親相姦、母親の生命が危険な場合を除き中絶することを犯罪とするテキサス州の法律に対し、自身の憲法上の権利を侵害していると主張。ダラス郡のヘンリー・ウェイド司法長官を訴え、中絶の権利が認められた。
この判決は24日に覆されて以降、リゾ、ティファニー・ハディッシュ、ハル・ベリー、ビリー・アイリッシュ、テイラー・スウィフトを含む多くの著名人たちから怒りの声が上がっている。
また、ローデス(25)、ロッコ(21)、デヴィッドとマーシー(ともに16)、そして9歳の双子ステラとエスタの母親であるマドンナは「深い絶望に陥っている」とし、自身のインスタグラムにこう綴っていた。「『ロー対ウェイド』が覆されたという恐ろしいニュースで目が覚めたわ。法律は、私たちはもはや自分の体に対して女性としての権利を持っていないことを決定したの。この決定は、私とこの国のすべての女性を深い絶望に陥れた。娘やアメリカのすべての女性の事を考えると怖くて怯える。本当にただただ怖いわ」