講談社「週刊少年マガジン」の第108回新人賞の結果が発表され、果坂青(はてざかあお)さんの「GALAXIAS(ガラクシアス)」が同賞3年ぶりの特選に輝いた。作品は22日発売の同誌30号に掲載され、果坂青さんが自身のツイッターに作品の前半を公開した投稿は、23日までに1万5000以上のリツートを集めている。
好きな漫画に「浦安鉄筋家族」「エルフェンリート」「沈黙の艦隊」を挙げる果坂青さんは、熊本県出身。イラストレーターの経歴を生かした高い画力、特撮映画顔負けの演出力を生かし、家族を失った灯台守が竜を拾うことから始まる物語を描いた。作品のお気に入りを「18ページ目の集団墓地のカットが好きです。あと物が壊れるシーンとかも全部好きです」と振り返り、読者に向け「行ってみたいなあと思う世界を漫画にしました。楽しんでいただければ幸いです」と呼び掛けた。
同誌の栗田宏俊編集長、人気サッカー漫画「ブルーロック」の原作者・金城宗幸氏と作画・ノ村優介が、果坂青さんに称賛と期待のコメントを寄せている。
◆「週刊少年マガジン」栗田編集長コメント
僕が編集長になって5年になりますが、見たこともない圧倒的な得点数で特選となりました!僕もこの作品に最高点をつけました!まずなんと言っても絵がとても魅力的。表情豊かなキャラの表情を見ているだけで楽しい気分にさせてくれます。我々が最も新人さんに期待しているパワーもあるし、大きな題材にチャレンジしようという意気込みも野心的で素敵です。少し残念だったのは分かりにくいシーンが多かったこと。説明的な部分をどう面白く読ませるか…。もっと出来るはずです。
◆「ブルーロック」金城宗幸氏コメント
画力がエグい。キャラ、竜、女の子、バトル、抜け目なく全てが気持ち良すぎる絵の連続。漫画、エンタメの美味しいとこだけをハイブリッドしたスーパーキメラのような作品。文句なく素晴らしい。なので、ここから先は発明が見たい。作者にしかできない表現の発明があれば、一瞬でヒット作家になれると思う。将来が楽しみでしかない。
◆「ブルーロック」ノ村優介氏コメント
上手い!! 冒頭1ページ目から期待させられる画力・画面構成・コマ運び。すでに連載していておかしくないレベル。何より作家さんの「好き」が伝わってくるのが心地よく、ページを捲る手が軽かったです。あとヒロインの表情がコロコロ変わって可愛い!画面的なパンチ力は十分なので、もっと読者を気持ちよく主人公に乗せられれば、面白さは2倍にも3倍にもなると思います。