日本玩具協会が主催する「日本おもちゃ大賞2022」の授賞式が14日、都内で行われ、7部門の大賞受賞商品とヒット・セールス賞、特別賞のおもちゃが発表された。教育や学習に役立つ「エデュケーショナル・トイ部門」の大賞には、タカラトミーの読み聞かせスピーカー「coemo(コエモ)」(9月29日発売、税込1万2980円)が選ばれた。
コエモは専用アプリを通じてママやパパなどの声を登録すると、そっくりの合成ボイスで昔話や童話を読んでくれる子育てサポート玩具。賞状と盾を代表で受け取ったタカラトミーの五島安芸子さんは「私自身も息子が2人おり、母親の実体験から生まれた。読み聞かせの時間が楽しく、幸せな時間にしてもらえれば」と声を弾ませた。
子育て家庭からの「子どもへの毎日の読み聞かせは大変」との声をもとにした。市販の読み聞かせCDはあるが、子どもにとっては家族の声がやはり安心するとのデータも。同社ママさん社員間の「あらかじめ、読み聞かせする話を録音して子どもに聞かせれば…」との会話がヒントになり、最先端のAI音声合成技術を活用して開発された。
アプリで15分ほどの例文を読み、声を登録。10組の親子へのモニター調査では、子ども全員が違和感ないママの声と判断したという。五島さんは「スマホで登録するので、子どもと離れて住むおじいちゃん、おばあちゃんの声も登録ができ、読み聞かせができます」と〝リモート読み聞かせ〟の利点も強調していた。