「ファミコン4256本」で巨大モザイクアート 制作時間7時間、ギネス記録に認定

スーパーマリオワールド「マリオ」と「ヨッシー」(2020年製作)
スーパーマリオワールド「マリオ」と「ヨッシー」(2020年製作)

 4256本のファミコンソフトを並べ、人気キャラクター・マリオとヨッシーを描いたモザイクアートの作品が、ビデオゲームカセットの世界最大のモザイクアートとしてギネス世界記録に認定された。制作者は滋賀県在住の石田頼仁さん(38=ツイッター:@hullzion)。縦5・3メートル、横6・1メートル、面積約32・4平方メートルの巨大な作品を約7時間かけて作り上げた。

 記録に挑戦したのは2021年10月31日。広い場所が必要だったため、地元の体育館を貸し切って制作に臨んだ。測量士を呼び大きさを測ってもらったり、制作過程の動画を撮ったりして申請資料を作り、2022年2月17日にギネス世界記録の認定を受けた。石田さんは、認定の結果通知メールを待っていた今年2月、ギネス世界記録の公式ツイッターアカウントからフォローされたことで認定結果を”フライング”で知ってしまったと笑って振り返った。

 2015年から、ファミコンソフトでモザイクアートを作る「ファミコンアート」を始めた。もともと「普通のファミコンコレクター」で全タイトルの収集を目指していたが、数十万円する高価なソフトがあることや、すでにコンプリートを達成した人が何人かいたことから600~700本を集めた時点で「挫折」。「だったら違うことができないか」と色とりどりのソフトを並べることを思いついた。

 普段は実家の寺の本堂を使い、「マリオカート」や「ロックマン」などをモチーフに3メートルほどの作品を作ることが多いという。「ずっとは置いておけないので、5~7時間かけて作って、30分くらい写真を撮ったらもう撤収するんです。同じものは作れないので、それがファミコンアートの魅力かなと」。これまでに150種類以上の作品を作り上げた。

 制作は、大量のソフトを保管場所から本堂へ運び込むことから始まる。約250本のソフトが入った箱の重さは約10~15キロ。10箱運ぶこともあるといい「ソフトを運ぶだけで腰が痛い。(作業中も)ソフトを取って座って並べてを繰り返すので、立って座って立って…と体力を使います」と苦労を語った。

 現在持っているファミコンソフトは約4200本以上。制作活動を始めてからは、タイトルよりも「色」で収集するようになったといい「絵の具を買う感覚」と笑う。赤色のソフト「燃えろ!!プロ野球」は同じものを250本持っているという。

 「コレクター熱がまだおさまらない」という石田さんはファミコンソフトの収集だけでなく、他のゲーム製品も集めている。任天堂のゲームフィギュア「amiibo」の未開封品をコンプリート収集したほか、現在は家庭用ゲーム機「Wii U」の未開封ソフトのコンプリートを狙う。全110種と言われるうち90本まで集めたといい、完全制覇は目前。「3本くらい調べても出てこないものがある」と希少なソフトの獲得にコレクター魂を燃やしていた。

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