製作費252億円の注目新作映画 中国版では同性愛言及シーンを全カット「映画の精神は完全なまま」

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写真はイメージです(master1305/stock.adobe.com)
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 映画「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」の中国版では、同性愛に言及したシーンが全てカットされている。製作費2億ドル(約252億円)とも言われている同新作では、ジョード・ロウとマッツ・ミケルセンがそれぞれ演じるダンブルドアとグリンデルバルドとの6秒間の会話が削除されたそうだ。

 ワーナー・ブラザースは「スタジオとして、私達が公開する全ての映画の品位を守ることに尽力しており、それは様々な市場要素に敏感に対応したニュアンス的なカットが必要な場合も含みます。それぞれのクリエイターが公開した通りに世界中で私達の映画を公開できることを望んでいますが、これまでにも市場に合わせた小さな編集を行うことに直面してきました」と説明している。

 「パリ-・ポッター」シリーズの前日譚シリーズ最新作で中国向けにカットされたシーンには「君を愛していたからね」「ゲラートと僕が恋に落ちた夏」といったセリフが含まれているそうだが、同社は2人の親密な関係が描かれていることには変わりなく「映画の精神は完全なまま」だと話している。

 中国政府は反LGBTQ対策を進めており、2019年には「ボヘミアン・ラプソディ」でもフレディ・マーキュリーが同性愛者だったことを示唆する全てのシーンがカットされていた。

 先週末公開された同新作は、中国ではトップの座に輝いていたが、世界的には興行収入が振るわず、22市場で計5800万ドル(約73億円)に留まっていた。

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