ロッテ佐々木朗希投手（２０）が１０日のオリックス戦で２８年ぶりの完全試合と１試合最多タイ記録１９奪三振を達成してから一夜明けた１１日、故郷の岩手県陸前高田市・道の駅高田松原内のすなば珈琲が、ソフトクリームを１９円で販売し、「とても明るいニュースですから、採算は度外視して地元みんなでお祝いしたかった」と偉業をたたえた。
ソフトクリーム「マスカットサイダー味」（３５０円）と「濃厚ミルク味」（３７０円）を１９奪三振にちなんで１９円で販売。発行されたレシートの商品名は通常の味名ではなく「ロウキソフト」と記載された。偉業から企画を急きょ考案し、１１日の午前１０時頃に同駅の各種ＳＮＳで告知を行った。当初は１００個限定の予定だったが、「球数（１０５球）に合わせてみては？」というＳＮＳ上での意見を取り入れ１０５個に変更。完全試合、奪三振数とともに樹立されたプロ野球新記録の１３者連続三振から、午後１時（１３時）から販売を開始し、約１時間で完売した。
熊谷正文駅長（６２）によると、同店はこれまで「開店１周年」などの節目に割引キャンペーンを行ったことはあったが、特定の個人を取り上げた企画は初めて。販売中は「すごかったよね」と佐々木の投球を話題にする人が多く、「１９円って本当ですか？」と驚く人もいたという。「『１９円で申し訳ないわねえ』と気遣ってくれる方もいました。いやいやこれもお祝いですからという風に答えましたけど」と笑った。
熊谷駅長は「地域の誇りだと思っています。まだ２０歳ということでまだまだ伸びしろもあるでしょうから２回目、３回目はもちろんのこと、もっと大きな舞台で活躍してくれるように祈っています」と佐々木にエールを送った。
