22世紀に残すための豪華本「100年ドラえもん」 ドイツ「世界で最も美しい本コンクール」で銅賞に

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
全45巻セットの「100年ドラえもん」 (C)藤子プロ・小学館
全45巻セットの「100年ドラえもん」 (C)藤子プロ・小学館

 小学館は12日、ドラえもん50周年企画として刊行した「100年ドラえもん」が、2月初旬に独ライプツィヒで行われた「世界で最も美しい本コンクール2022」にて銅賞を受賞したことを発表した。

 「100年ドラえもん」は、藤子・F・不二雄氏が自ら作品を選び抜いた決定版として1974年の第1巻発売以来親しまれている、てんとう虫コミックスの豪華愛蔵版全45巻セット。100年先、ドラえもんが誕生する22世紀まで本を残すべく、用紙から印刷・製本まで経年劣化を極力軽減することを意識した愛蔵版。「ドラえもん」出版史上初となる全巻ハードカバー・布クロス装にシルクスクリーン印刷を施し、その仕様の豪華さと、装幀の美しさが大きな反響を呼んだ。装幀は名久井直子氏、印刷は図書印刷株式会社、製本は株式会社若林製本工場。ドラえもん50周年企画のひとつとして、2020年12月1日に完全受注生産で発売し、予定の1万セットを上回る、1万1751セットの申し込みがあった。

 装幀を担当したデザイナー・名久井直子氏は「ドイツで、素敵な賞をいただけたこと、大変うれしく、感動しています。藤子・F・不二雄先生をはじめ、藤子プロさんや、小学館ドラえもんルームの皆さん、制作現場の方々も含めてみんなでの受賞だと思っています。この本は〈100年先も残ってほしいドラえもん〉が願いでしたが、思いがけず、世界にも広がって、これを機会に、ドイツの皆さんや、この賞で知ってくださった海外の方々が新たに『ドラえもん』と出会ってくださったら、これ以上ない喜びです」と談話を寄せた。

 小学館ドラえもんルーム編集長で「100年ドラえもん」編集チーフの徳山雅記氏は「時間を超えて愛される本を目指した『100年ドラえもん』が、良い装幀という『どこでもドア』を得て、はるかな距離と、国境を超えて評価されたことをうれしく思います。現在制作中の新企画『100年大長編ドラえもん』でも、さらに美しく魅力的な本づくりを目指していきたいと思います」とコメントした。

 「100年ドラえもん」の販売はすでに終了。同様の企画である「100年大長編ドラえもん」は同コミックス全17巻の豪華愛蔵版セットで今年12月1日に発売予定。受注生産商品で5月31日まで予約を受け付けている。詳細は公式サイトまで。

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