立憲民主党の西村智奈美幹事長が12日、国会内で会見し、同党がインターネットメディア「Choose Life Project(CLP)」に制作費として約1500万円を支払っていた問題について言及。違法性はないとして、資金提供を行った当時の幹事長・福山哲郎氏への処分を行わないことを明らかにした。
また、同党が昨年から「Dappi」を名乗る匿名ツイッターアカウントが野党議員への攻撃を繰り返していた問題を追及していることとの整合性についても回答。Dappiには違法な誹謗中傷発言があったなどとし、「全く事案としては異なる」と強調した。
西村氏は、福山氏と事務局への聞き取りを行うなどした党内調査の結果を公表。「国民の皆様に疑念を与える結果となった」と反省を述べた。不適切であった部分は認めた上で、違法性は認めず、党内関係者は〝お咎めなし〟となった。
また、資金提供が広告代理店の博報堂を通したことで、提供を隠蔽する意図があったのではとの問いには、「他の広報案件と同様に、代理店や制作会社を通じて提供することとしたもので、いわゆる隠蔽の意図などはなかった説明を受けている」と回答。「結果として、資金の流れの妥当性を検討できなくなっていたという問題はあったと思う。そもそも、限られた予算の中で、特定のメディアに資金提供をしたこと自体は、現執行部としては共感しがたいと考えている」とした。
「Dappi」との差異については「CLPの関係で申し上げれば、一切番組内容には関与していなかったということ、またCLPで報道されたコンテンツの中では違法な誹謗中傷発言はなかった。世論操作とも無関係であったということなので、全く事案としては異なるものと認識している」と強調。今後については「資金の使途だけではなく、メディアとの適切な距離感を保ち、国民の皆様に疑念を抱かれることのないように務めて、類似の事案が発生しないようにする」とした。
CLPについては、同党の泉健太代表が7日の記者会見で、事実関係に関する調査を西村氏に指示したことを明かし、「できる限り早期に、皆さまにお伝えしていく」などとしていた。